sideK... ページ19
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清水さんとの最後の仕事の日。
正直悲しい。
楽しく仕事ができたし、
清水さんのことをもっと知りたくなったのは事実。
「はぁ....今日で最後か」
それでも前回の仕事の時に、彼女の連絡先を知ることができた。
もちろんだけど、、Aと清水さんのアドレスは違くて
Aは俺のスマホを覗くことはしないから
清水さんの連絡先を知ったところで
そんなに怪しまれることはないけれど....
なんとなく罪悪感があるのは、
たぶん俺が清水さんにも惹かれてるから
Aと同じ顔で同じ名前で
惹かれないのもおかしいだろ?
いや、同じ名前、同じ顔ってところからして
おかしいんだけど.....
でも、やっぱりバレるわけにはいかないから誰にも言えていない____
「それでは!以上で終了となります。長い期間ありがとうございました!」
部長さんの声が響く部屋
無事に終わった企画に一同が歓喜の声をあげた
チラッと清水さんを盗み見る
部長さんのほうを見ながら
弧を描く彼女の目、柔らかそうな唇...
・・何考えてんだ俺
咄嗟に目線を部長さんに移して
「ありがとうございました!」
笑顔でこの仕事を終えた
帰る前、マネが部長さんと話していた隙に
清水さんに声をかけた
「清水さん!今回はありがとう」
「い、いえ!!こちらこそ、お世話になりました」
「あのさ.....夜、連絡していい?」
「......へ?」
「あ、いや、、なんつーか....少し話できればって」
「あっ、の、、
....北山さんのいい時に連絡ください///」
照れながらそう言ってくれた彼女に
抱きしめたい
素直にそう思った
結局、その日彼女に電話をするという約束は
してはいけなかった
そんなことは今となってはもう遅いことだけど
俺はただ知らなかっただけなんだから
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作者名:Tom | 作成日時:2020年4月11日 23時