me ページ16
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今日はみっくんがうちの会社で3回目の仕事の日
今日来るのは分かってる
だからこそ、今日じゃなきゃいけない
みっくんが誰と会ったのか確かめるには....!
***
有給をとって、普段ならあまり来ることがない地下の駐車場に来た
きっとここにみっくんを乗せた車が来ると思ったから
1時間くらい待った
この時間じゃなかった?と思って帰ろうかなって思ったその時
入口のドアの方から声が聞こえてきた
先に姿を現したのは、たしか××部署の部長さん?
その後ろから歩いてくる女性が見えた瞬間
私は目を大きく見開いてた
その聞き慣れた声、見慣れた顔
でもどこか私とは違う雰囲気
なのに名札には「清水A」
どこからどう見ても私なのに私ではないその人
呆然と立ち尽くしていたら
通り過ぎた1台の車
部長と彼女の前に止まり
出てきたその人は............私の愛しい人
「みっくん........」
降りて直ぐに部長達に挨拶をしてて
少し慣れた感じの挨拶の仕方に
今日が3回目の仕事だということを思い出す
みっくんの近くにいるのに
みっくんが見ているのは私じゃない
彼女を見つめるその視線は
初めて会った頃のようなファンとアイドルの
ようで、まだどこか薄い壁を感じる
それがなんだか私を安心させていた
そんな気持ちには気づかなくて
今は、どうしてこんなことになってるんだろうってそっちの不安のほうが強くて
彼女とみっくんが会うはずがないと思ってた
会ってはならなかった
だって私は...そのためにこの人生を選んだのだから
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作者名:Tom | 作成日時:2020年4月11日 23時