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11:00AM ページ7

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11:10AM


「はい!今後ともよろしくお願いします」



朝一の会議から怒涛で、やっと決着がついた



とりあえず、午前の分はこれで終わり



あーー腹減った...今日の昼飯何にすっかな




と思ったのもつかの間



「北山さんっ!!!」




.......んだよ、




「っご、ごめんない、午後の案件なんですけれど」



今度は何やらかしたんだよ



「あの資料がこうで、こうなって.........」



おいおい、マジかよ。




午後使わないといけない資料をどうやら間違ったらしい


やってくれたな川田Aさんよぉ



川田は俺の後輩で事務作業をしてくれてるが



正直どんくさい


イライラしちまうこともあるけど
いちいち言ってたらキリないくらい


だから俺はいつも



「そっか......俺やるわ」




自分でやってしまうことが多くなった



俺だって忙しいのにこんなところで手間とってる暇はないんだよ


今日の昼飯抜きだな・・・



「で、でもっ!!」



そういうのいいから。




まじで余計な仕事増やしてくれたな
っていうのは心の中で呟いて


「大丈夫だから、次気をつけろよ〜」


ってかるーく声かけた



半泣きになりながらもペコペコ頭下げてて



そういうところもなんかめんどくさく思ってしまう




これだから、俺彼女できねぇのかな




告白されることもまぁまぁあるし、
付き合ったりもしたけれど長くは続かなくて

いつも言われる


「宏光は私に興味ないでしょ」



いや、あるよ
あるから付き合ったんだろ?



それなのにそんなことを言われる始末



だからか最近はめっきり誰かと付き合うことは
やめてしまったんだ



カタカタカタカタカタ

幸いにも仕事は俺の努力次第でどうとでもなってて
営業成績はうなぎのぼり


昼飯くらいたまにはゆっくり食わせてくれないかね





コトっ
パサ




俺のテーブルに置かれた一杯のコーヒーとサンドイッチ



顔を上げると



さっきの川田が申し訳なさそうな顔してて


「あ、あの!これ、お昼用に買っておいたものなんです。よかったら食べてください」


「いや、お前の分だろ」


「大丈夫です!!私、ロッカーにお菓子隠し持ってるんで」



隠し持ってるのかよ



「北山さん、午後からも忙しいですし食べてください」



「...わかった、さんきゅ」


すごー嬉しそうな顔してやんの



でもこんな賄賂で今日の失敗許すと思うなよ



と意地悪な俺は

まだまだ彼女はできそうにない

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作者名:tom | 作成日時:2020年7月4日 22時

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