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俺にとっては単純で
だけど理解しがたいんだよ
同年代って
勉強も部活も...........単純
これの何が難しいのか分かんねぇ
だけど
「きーーたーーやーーまーーくーーーん」
..........こいつは分かんねぇ
「どうしたの?Aさん」
俺のことなんて、誰も分かってないし、
分かってもらおうなんて思ってないけど
こないだ越してきたこの女
なぜか、毎日のように声をかけてくるし
作り笑顔でかわしてれば誰だって
俺に気があるのは分かる
なのに.......この女は..........
たぶん、違う意味で俺に興味があるんだろう
正直、めんどくせぇ
「北山君、お昼一緒に食べよ!」
はぁ.....
「まだお昼までは時間あるよ?次の授業始まるから僕は行くね」
ほら....周りを見てみろよ
あそこの女もこっちの女も、あ、あの男も
俺の笑顔を盗み見てるじゃんか
「えーーー北山君とのランチは予約しておかないとどっか行っちゃうじゃん」
昼ぐらい好きに食わせてくれ
さぁて、今日もどうやってこいつを撒くか...
次の授業は、俺のことがだーいすきな現代文教師
つまんねぇ
授業が終わってトイレに行くふりをして
屋上に向かう
「おーーー!みつ」
俺のこんな素性を知ってるヤツらがいる
「わり、撒くのにてこずったわ」
「...........撒くって、もしかしてその子?」
「....え?」
バッと振り返ると後ろにはニヤニヤしながら
こっちを見てるA....さん
「撒くとかひどくない?」
「いや......それは.....」
くそっ、こんなことでバレるとか.....
「北山君..........やっーーと素を見せてくれたー」
すげぇ嬉しそうに笑ってるし
「....時間もったいないし、君も一緒にどう?」
「ちょっ!横尾さん」
「いいんですか!?ぜひー!!!」
あーーうるせぇやつに捕まったわ
でも、その日から俺らとAは一緒に昼めしを食べるようになった
意外にもAは俺の素性をバラしたりしなくて
気づけば素の自分を出せるようになってて
そんな素になれる昼休憩が楽しみになってる気もする
でも男4人の中に女1人って.....
あいつ友達いないのか?
だから、つい聞いちゃったんだよね
「お前さ.....友達とか...どうなの?」
「................だって皆、単純なんだもん」
なんだ俺と一緒じゃん
だから俺に興味持ったのか.....
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作者名:tom | 作成日時:2020年7月4日 22時