十二話 ページ15
それから、しばらくレコさんとナオさんと話していた。
そしてある時、ソウさんが走り込んで来た。
レコ｢おい！どうしたんだ、そんなに急いで！それにサラは！？｣
ソウ｢大変なんだ！サラさん達と探索してたら急に鉄格子が出てきて、それで…！｣
ロシアンルーレットが始まったのか…
サラちゃんなら大丈夫だろう。
ソウ｢僕、早くこじ開けるもの探さないと…！｣
カエデ｢…それなら、私も行きます。｣
レコ｢おい、カエデ…？｣
カエデ｢1人よりかは安心でしょう、まだ。｣
小学生の女の子って時点で無理っぽいけどね…
レコ｢そうかもしれねぇけど…！｣
カエデ｢私なら大丈夫ですから…武器もありますし。｣
そう言って私はステッキを見せる。
…サイズ感で言えば杖だな。
レコ｢…クソっ、わかったよ。くれぐれも危険なことはするなよ！｣
ナオ｢気を付けてくださいね！｣
その言葉を聞いて私はソウさんの方へ向き直った。
カエデ｢行きましょうか？｣
ソウ｢うん！｣
私はソウさんに着いて走り出した。
カエデ｢ここは…食堂ですか？｣
ソウ｢うん、そうみたい…｣
食材は何も無いけどね、と付け加えた。
カエデ｢それなら早くなんとかしないとマズイですね…餓死する訳にはいきませんし…｣
ソウ｢うん…そんな事で争いたくないね…｣
奥へ向かった。
カエデ｢うわぁ…なんだか不気味な…｣
ソウ｢なんか…禍々しいよね…｣
怖いな…
私はさり気なく右の壁に手を付きながら歩く。
カエデ｢…あれ？｣
ドアノブのようなものを掴んだ。
ソウ｢どうしたの？｣
カエデ｢ここに…なにか…｣
言いながら私はガチャガチャとドアノブを回す。
その内に、ドアが開いた。
ソウ｢何これ…隠し扉？｣
カエデ｢ですね…入ってみましょうか。｣
入ってみると、そこにはパソコンがあり、ライトが置いてあった。
カエデ｢パソコンじゃないですか！｣
私はパソコンに駆け寄り、電源を入れた。
ソウ｢えっ、入れて大丈夫かな…？｣
心配そうに言うソウさんの声は、心做しか弾んでいるような気がした。
カエデ｢大丈夫ですよ！さぁて、どんなお宝情報が入ってるんですかね〜？｣
まぁ、中身全部知ってるんですけど。
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