サボりとメロンソーダ【zm】 (ページ10)

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9本目ページ10

「ね、柊ちゃんって君だよね」

「違います田中です」

「このクラスの田中ってテニス部の田中くんだけじゃなかった？」

「...............」

めんどくさい。非常にめんどくさい。
関わりたくない人種NO.1。嘘NO.1は盛った。けどめんどくさいのは確か。

てか堂々と制服着崩すなよ...
ふいっと視線を逸らしてメロンソーダを鞄から取り出す。早くメロンソーダキメたいしお腹空いたしこいつどっか行かないかな。

「ねぇ無視しないでよ柊ちゃぁん」

「.........てか誰なんですか？」

「えー同じクラスなのに覚えてへんのぉ？
鬱島だよ、鬱島大
鬱くんって呼んで？」

語尾にハートがつきそうなくらい甘ったるい声でそういう鬱島くん。
そろそろ周りの視線が痛いからまじで離れて欲しい。

無駄に顔がいいから周りの視線を集めてしまうんだこういうやつは。あと昼休みは1時間くらいあるし、こいつに時間取られたくないし無視して行っていいかな。いいよね？
鞄を手に取り、メロンソーダとスマホを鞄に突っ込んで席から立ち上がる。