サボりとメロンソーダ【zm】 (ページ18)

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17本目ページ18

side zm

ぱち、と目を開けると眩しい陽の光が目に入った。
まぶし、と呟いて体を起こす。

「いだぁっ？！！」

漫画のようにバキバキ痛む体。そういや背中からぶっ倒れたんやっけ。そりゃ痛えわな。
今何時やろ、スマホスマホ...
ぺたぺたとパーカーや制服に手を当てて目当てのスマホを探していればとあることを発見した。

「お？」

目の前、というかフェンスに寄っかかって誰かが寝ていた。
今は見えない色素の薄い瞳と割と薄い茶色のパッツン前髪。バッテンに交差しているヘアピンと肩につくくらいの髪。
俺と違ってちゃんと着こなしている制服て、地面にぺたんと女の子座りしている。スカートの中から伸びる足は白くて、すぐに折れてしまいそうなほど細かった。
耳をすませば静かな寝息が聞こえる。

「ひ、柊、さん、…………」

ぽつりと彼女の名前を呟いて、急いでスマホを取りだして時間を確認しようと電源を入れる。
1時52分。
授業はとっくにはじまっている。
俺は常時サボっているが彼女は真面目に授業に出ているはずだ。サボっててもいいのだろうか。