サボりとメロンソーダ【zm】 (ページ16)

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15本目ページ16

「知ってると思うけど柊Aです、よろしくね
...えっと、ゾム、さん？」

私が彼の名前を呼べばボンッと首まで赤くしてしまった。茹で上がったタコのように頭の上からは煙が出ていた。

「えっ？！あ、あの！？！！大丈夫ですか！！？」

「な、なま、名前、あ、ひ、ぃ...」

「あの？！」

ふらりと後ろに体が倒れ、地面に横たわるゾムさん。しあわせや......とぽつりとつぶやくゾムさん。
ど、どうしよう......ゾムさん倒れちゃったし...
ひ、冷やす...？なにで...？

キョロキョロと周りを見渡していると鬱島くんが置いていった私の鞄があった。
中を確認すればお弁当と教科書とメロンソーダ日本とお財布とポーチ。この女子高校生とは思えない荷物の少なさよ。

なんか冷やせるもの...と考えながら鞄の中を漁ればお弁当に上に乗ってた保冷剤があった。
これだ！！と思いそれを持ってゾムさんのほっぺに保冷剤を当てた。あ、ハンカチ越しにだよ？

「.........ゾムさん大丈夫かな...」

ちらりと腕時計を見ればお昼の時間はあと30分。
ゾムさんのほっぺの上に保冷剤を置いたままお弁当を取りにまた離れ、お弁当とメロンソーダを持ってまたゾムさんの元へ戻る。
ちらちらゾムさんの様子を見ながらお弁当をもそもそ食べる。