もう恋なんてしないと決めたのに。

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Aside




家に帰ってから、痛い足首を見る。








『うわぁ…腫れてる。』








本当は、手当しなきゃかもしれないけど






面倒くさい。









痛い足首を放って、テレビをつける。









司会「今日のゲストは、俳優として活躍中の…」








ぼーっとしながら、テレビを見てた。








今のアイドルや俳優は、こんな顔なんだ…








何事にも興味ないから、全然わかんないな。









司会「それでは、スーパーゲストの登場です！」









へ〜、スーパーゲストねぇ…









カッコいいとか？









ま、芸能人にも興味ないけど。









寒くなった体をあっためようと、









マグカップに、コーヒーを入れる。









『あちっ…』









熱いのに、無理やり机の方に持ってきてしまった。









司会「それでは、どうぞ！！」








あ、やっとスーパーゲストの登場か。









…CM入りやがった。








いつもなら、









『CM見るの嫌。』








と言って、テレビを消す。









だけど…









今日は、テレビを消しちゃいけない気がしたんだ。









…CMって、長いな。









司会「それでは、どうぞ！」






さっきの場面から、番組が始まる。









顔が見えないように撮影してある。







顔から下しか映ってない。









だけど、客席からは






「キャーーー！！」



や




「カッコいいーーー！！」





などの悲鳴っぽい歓声が聞こえる。








司会「紹介します、今日のゲストは…」









司会がしゃべるにつれ、カメラも上へと上がっていく。







司会「今日のゲストは…









*









*









*









*









*






平野紫耀くんです！！」









スルッ…









持っていたマグカップが、手のひらをすり抜けていく。









パリーンッ！




勢い良く、マグカップが割れた。









『な…んで、紫耀が…？』









びっくりすると共に、涙が出てくる。







すぐさま、テレビを消した。









なんで…









なんで、紫耀が…？









もう、一生会いたくなかった。









『…っ、…』







それなのに、止まらない涙。









ピーンポーン









私の家の、インターホンが鳴った。

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