もう恋なんてしないと決めたのに。

thirty-one ページ32

Aside









ショックすぎて、忘れてたんだった…









確か、あれは私が2歳の時…









過去…









『にいに、鬼ごっこしよ！』









「いいよ！じゃあ、にいにが鬼になるな！」









お兄ちゃんといっても、生まれたのがちょっと



早いだけ。









「Aー、ちょっと来なさいー！」









『はぁい！まま、なぁに？』









・









「ごめんね、A。」









そう言われ、車に乗せられた私。









小さくて、なんのことか分からず








わんわん叫んでた。









「Aっ！まま、Aはどこに行っちゃうん！？」









「廉…ごめんね…」









そっと、廉を抱き締めたお母さん。









その後、私は知らないとこに連れて行かれた。









『にいにっ、ままぁっ！！助けてよっ！』









暗い車の荷台の中。









怖くて怖くて、仕方がなかった。









なにより、さっきの廉の泣き顔が忘れられなかった。









そして、私は知らない人のところで




育てられた。









でも、その人達ももう死んだ。






だから、私は今一人ぼっちって訳。








・









これが、雪の降る日の出来事。









そのせいで、私は雪が嫌いになった。









それは、お兄ちゃんも一緒だと思う。









『廉にいにって…廉のことなの？』









顔はそっくり。









喋り方も、どことなく一緒な気がする。









私は、証拠を見つける為にアルバムを




最後まで見た。









すると、









『何…これ。』









挟まっていた手紙を見つけた。








・









私は、早速開いて見た…

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