大宣言 ページ36
姫様に連れられた部屋には、凛とした顔の現将軍__徳川茂茂が座っていた。
「ごゆっくり〜」と姫様はすぐに自室に引っ込んでいってしまった。
「あのォ、将軍、ちょーーーっとお願いがあるんですけどォ」
「…」
「桃花眼追放令を撤廃してほしいんですけどォ」
「………」
(___え? 聞こえてねェの?)
俺の問いかけに凛とした表情を保ったままの将軍。
前将軍のことを引きずってンのかななんて考えていると。
ずいっとAが将軍の前に歩み寄り、アイマスクを外した。
「お前! 何やって___!」
Aを制止する前に、逆に制止を食らった。
そして、再び将軍に向き直り、その場に膝をついた。
「初めまして、将軍様。
私はAと申します。見ての通り、桃花眼でございます」
「…そのようだな」
初めて将軍が口を開いた。
その空気はひどく重々しい。
その空気に負けずに、Aは声のトーンを変化させずに続ける。
「桃花眼は、ずっと言い伝えられているような魔力なんて持ち合わせていません。
ただ、他のみんなと違っているだけ。そんな私たち桃花眼がなぜ迫害を受けなければならないのでしょうか」
彼女の言葉には、たくさんの感情が見て取れた。
姉ちゃんを処刑された時の悲しみ、迫害された時の苦しみ。
たくさんの負の感情、つらさが伝わってきて、思わず苦虫を噛み潰したような顔になってしまう。
Aの言葉が止まったところで、将軍が閉ざされた口を開いた。
そこから出た言葉は意外なもので。
「そうだな、桃花眼追放令は廃止だ」
え?という言葉が俺たちから同時に発せられた。
「私の父上がそういった経緯でそ令を出したのかを私も知っている。
父上のわがままだ。そんなわがままで国を創るのはおかしいものだ。
廃止だ。今から廃止だ」
将軍はそういい、側近を呼び寄せては、廃止だ!と意気高らかに宣言したのであった。
_
え? さっき3000hitやったのに、え?
え?現在順位24位って、え?
パニックに陥っている午前1時半でございます。
ありがとうございます*
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よぞら(プロフ) - はじめまして!今更ながら、読ませていただきました!最後の最後で、実は、、という終わり方にすごくゾッとしました!素敵なお話をありがとうございました! (2022年9月8日 13時) (レス) @page40 id: ecb3bbe5b4 (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - (^^)vさん» ありがとうございます! (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - みささん» ありがとうございます! そうですね、とうかがん、と読みます! 注釈をつけずにすみません;; (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
(^^)v - 更新頑張って下さい。 (2018年12月25日 23時) (レス) id: 6fdf847faa (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです!応援してます!桃花眼ってなんて読むんですか?とうかがん? (2018年12月25日 21時) (レス) id: 817345b6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるち. | 作成日時:2017年11月10日 20時