発見 ページ30
じと、っとした目線が刺さってくる。
「何か………キモいヨ」
目線の主たちの声を代弁したかのように、神楽が言った。
言った後で俺もコレはキモいと思った。
だが。
「何か知らねェけど、そーゆー気持ちが湧いて仕方ねェの。誰か分かってくんない?」
周りに反応を求めても、ジトリとした目付きは変わらず。
そんな空気を破ったのは、Aの声だった。
「………構わない、ですけど」
すこし、恥じらいを帯びた声で、呟くようなのが聞こえた。
「無理しないでいいヨ、A!
天パの言うことなんて無視アル!」
という神楽に、「誰が天パだ」とゲンコツを食らわせば。
ほーっとAは深く息を吐き、アイマスクをするりと外した。
「………へェ」
興味深そうに総一郎くんは笑ってから、立ち上がった。
「帰りまさァ。これ以上ここに居たら土方さんに怒られちまう」
というと、すぐにことに出て行ってしまった。
やっぱり、Aの眼は人を惹きつける何かがある。
見つめると、薄いグレーの瞳が揺れた。
「……どうした」
と問うと、困ったように眉をハの字にし、Aは笑った。
「そんな銀時さんの真剣な眼、初めてかもしれないです」
そんなAの顔に、何か揺れるものがあったのは言うまでもないし、神楽にAから引き剥がされたのも言うまでもない。
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よぞら(プロフ) - はじめまして!今更ながら、読ませていただきました!最後の最後で、実は、、という終わり方にすごくゾッとしました!素敵なお話をありがとうございました! (2022年9月8日 13時) (レス) @page40 id: ecb3bbe5b4 (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - (^^)vさん» ありがとうございます! (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - みささん» ありがとうございます! そうですね、とうかがん、と読みます! 注釈をつけずにすみません;; (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
(^^)v - 更新頑張って下さい。 (2018年12月25日 23時) (レス) id: 6fdf847faa (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです!応援してます!桃花眼ってなんて読むんですか?とうかがん? (2018年12月25日 21時) (レス) id: 817345b6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるち. | 作成日時:2017年11月10日 20時