お姉ちゃん ページ18
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ママとパパも、他の人とは違った目を持っていた。
私も当然、それを受け継ぐわけで。
「この目はね、"桃花眼"っていうのよ」
ママに、この眼の名前の名称を聞いたとき、すごく綺麗で、すごく気に入ったのを覚えている。
子供というものは、自分と違うものを虐げることがあり、私はしばしば虐げられる側の人であった。
「やーい天人め!!!」
「ち、違うもん…!」
「ゴルァアアアアアア!」
「やっべ…!」
私には、年が離れたお姉ちゃんがいて、幼馴染に虐められる度にお姉ちゃんに助けられていた。
お姉ちゃんも、桃花眼を持った1人。
でもそのことを負の面とせずに生きていた強い人。
「Aね、べそばっかかいてたらせっかくの美人さんが台無しよ。
もし虐められたらお姉ちゃんに言いなさいね。守ってあげる」
そう言って、お姉ちゃんはよく慰めてくれた。
お姉ちゃんのご指導もあってか、私は今までしばらく虐められても強く生きることができていた。
迫害令が敢行されたのは、私が働きに出ているとき。
「ただいま! ママ!お姉ちゃん!」
家に帰ると、いつも暖かく迎えてくれるママとお姉ちゃんの姿が見えなかった。
家の中はドロドロのグシャグシャになっていた。
付けっ放しのテレビには、
『桃花眼追放令』の字と、アナウンサーの淡々とした声、そして、連れて行かれている私と同じ桃花眼の人たち。
絶望、その文字しか浮かばなかった。
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よぞら(プロフ) - はじめまして!今更ながら、読ませていただきました!最後の最後で、実は、、という終わり方にすごくゾッとしました!素敵なお話をありがとうございました! (2022年9月8日 13時) (レス) @page40 id: ecb3bbe5b4 (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - (^^)vさん» ありがとうございます! (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - みささん» ありがとうございます! そうですね、とうかがん、と読みます! 注釈をつけずにすみません;; (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
(^^)v - 更新頑張って下さい。 (2018年12月25日 23時) (レス) id: 6fdf847faa (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです!応援してます!桃花眼ってなんて読むんですか?とうかがん? (2018年12月25日 21時) (レス) id: 817345b6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるち. | 作成日時:2017年11月10日 20時