ステーキと緊急事態 ページ17
ああああ、と伸びをしてから、Aはニコリと笑ってみせた。
「上手く隠せると思ったんですけどねぇ…」
「それで上手く隠せてると思ってたの?
バカなの、この子」
「ならなんで言ってくれないんですか!」
「気ィ使ってンだよ分かれよ!!」
俺のツッコミを聞きながら、Aは手探りで電話の場所を見つけ出し、どこかへ電話を掛けた。
「緊急事態です、今すぐ来てください」とだけ言って相手の反応を聞く間もなく電話を切った。
そして、すぐに神楽の元に行くと、「ステーキ焼けたよ」と耳元で囁いたのが聞こえた。
「ステーキ!?」 熟睡してたのか疑うくらい直ぐに神楽が飛び起き。
「緊急事態って!?」ゼエゼエと息を荒げながら新八が玄関を開けた。
そして、いつもと変わらない雰囲気にすぐに2人ともむくれた。
「何ネ、ステーキないのに起こして」
「そうですよ、緊急事態なんてないのに」
Aと俺が隣に座り、前には叩き起こされて不機嫌な神楽と呼び戻された新八が座った。
最初は2人ともぶーぶー言ってたものの、Aの真剣な眼差しに、すぐに黙った。
「お二人とも、多分ご存知ですよね、コレ」
苦笑しながらもAは自身のアイマスクをポンポンと指で突いた。
2人は顔を見合わせてから頷いた。
その反応を見てから、Aは、「そうですよね」と呟いた。
一回グッと拳を握ると、すぐにふわりと拳を開いた。
「……私の家族は、桃花眼がすごい多い家系でした」
Aは、重い口を開けた。
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よぞら(プロフ) - はじめまして!今更ながら、読ませていただきました!最後の最後で、実は、、という終わり方にすごくゾッとしました!素敵なお話をありがとうございました! (2022年9月8日 13時) (レス) @page40 id: ecb3bbe5b4 (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - (^^)vさん» ありがとうございます! (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
まるち.(プロフ) - みささん» ありがとうございます! そうですね、とうかがん、と読みます! 注釈をつけずにすみません;; (2018年12月26日 1時) (レス) id: b503c86c9b (このIDを非表示/違反報告)
(^^)v - 更新頑張って下さい。 (2018年12月25日 23時) (レス) id: 6fdf847faa (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです!応援してます!桃花眼ってなんて読むんですか?とうかがん? (2018年12月25日 21時) (レス) id: 817345b6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるち. | 作成日時:2017年11月10日 20時