【テニプリ】越前リョーマの大切な人は･･･

７話 ページ8

no-side


汚い手を使って佐々部はネットに出た。


しかし･･･やはりリョーマは一枚上手で、彼が前に出た隙を狙ってスライス回転をかけたロブを打って、ライン上で止めた。



スミレ「クックック、小僧めやりおる」



佐々部「浅いぜ！ 今度こそ！」


「あのガキ誘ってやがる、前に出るな佐々部！」



ユリカの言った通り、リョーマは佐々部達の企みを打ち破った。



それに痺れを切らした佐々部が、リョーマに向かってラケットを投げつけた。



ﾘｮｰﾏ「！」



ラケットが当たり、左のこめかみから血が出ているが･･････



ﾘｮｰﾏ「グリップの握りが甘い･･･まだまだだね」



出血を気にすることなく指摘するリョーマ。


しかしユリカの表情はいつもの憂いを帯びた儚い雰囲気ではなく、どこか険しくて殺伐としていた。



今度はリョーマのサーブから。



佐々部「ふん、ビビってるくせに･･･

はよ打てっつーの！」



佐々部の言葉に答えるように、リョーマはサーブ打った。



佐々部「もらったー！」



佐々部が余裕をこいてリターンしようとするが･･･


ボールはおかしな方向に跳ねていき、リョーマにポイントが加算された。



佐々部(──何だ今のは！？)



「おい･･･今のサーブ逆に曲がんなかった？」


「まさか･･･」



ﾘｮｰﾏ「15-0」



もう一度リョーマのサーブ。


再び”あの”サーブが放たれた。



「あれってもしかして･･････ツイストサーブってやつか！？」



佐々部の顔面にボールがヒット。



ﾘｮｰﾏ「30-0」


佐々部「バカな･･･ツイストサーブゥ」


「スゲェ 初めて見たよ！」


「あんなキレのいい変化大人でも滅多に打てねぇぞ」



ツイストサーブを前に太刀打ちできず、ボールが先程からずっと顔面に当たりまくりの佐々部。



ﾘｮｰﾏ「40-0」



ﾘｮｰﾏ「くたばれ」



佐々部「や、やめ･･･っ！」



すっかり恐怖心を抱いた佐々部は、ラケットを盾に顔を庇った。



ﾘｮｰﾏ「バーカ」



最後はツイストではなく、サーブでもない軽いショットで決めた。



「ゲームセット！」


桜乃「勝っ･･･ちゃった･･･」



.

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