廉直教師と元上司【文豪ストレイドッグス】 (ページ2)

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噺.1 ページ2

『はい。今日から貴方達の担任になりました、ご存知の人も何人かいるのかな？横光Aです。担当は知っていると思いますが理科です。去年の四組の人は授業に入っていたので知ってるでしょう。一年間、卒業まで宜しくお願いします。』

教卓の前に立っているのは数年前まで闇の世界で働いていた女性＿＿横光A＿＿。

とある伝で教師として働いている。

そして本日からこの学校の三年生の担任になった。

彼女の授業はわかりやすいと評判で人気のある教師である。

｢きゃー、横光センセーだ！｣

｢横光先生で卒業出来るとか嬉しい！｣

『うふふ、有難う。受験とか色々大変だと思いますがお互い頑張っていきましょう。』

昨年迄は副担任だった為、このクラスが初めての彼女のクラス、教え子となる。

『自己紹介は去年この学年の副担任だったから大体皆分かるし、この後の入学式の準備で生徒会執行部と各委員会委員長は体育館に向かわなくてはならないので時間まで自由時間でお願いします。』

そう言い入学式の準備がある為教室を後にするA。

廊下に出て自分の手をまじまじと見詰めていた。

『マフィアを抜けてもう四年以上経つのか…。私は人を救えてるのかな…。』

ふと頭に過ぎった元上司の顔。

『太宰幹部には感謝しなくちゃ。』

そうして教員室まで足を運ぶ。

春。

横光Aの新たな物語が始まる。

「横光センセ……否、伊藤元先輩(・・・)か。」