第38夜。 ページ38
無限城に響く二人の声。
「_さ__無理に___い__回復して___!!」
「伊黒さ___!!こ__わ____まかせ___!!」
意識が朦朧とする中、確かに伊黒と甘露寺の声を認識し、朝霧は薄らと目を開く。
感覚がまだ戻ってきてはいないが、風圧を感じる事から、自分を抱えて2人が移動している事に気が付いた。
「い、ぐろ。かんろ、じ…。」
「朝霧!!」
「どう、して、ここに…。」
2人は一度足を止めた後、ゆっくりと朝霧を下ろし、ここまでの話をポツリ、ポツリと話した。
御館様が亡くなったこと。
伊黒と甘露寺は産屋敷邸にて鬼舞辻無惨により、無限城に放り込まれた後、無限城を駆け回っていると、朝霧が倒れていたところにたどり着いた。
何か鳴女にとって不祥事が生じたのか、それとも単に鬼舞辻が命じたのかは分からないが、朝霧を解放し、移動させたのだろう。
「先程、胡蝶の訃報も入った。」
「こ、ちょう…?」
2人の話の続きに朝霧の中で衝撃が走る。
下唇を噛み締める甘露寺と、視線を逸らす伊黒をみて、それが紛れもない事実だと理解する。
「…悲しむのは後だ。今は前に進まなくてはならない。」
「嗚呼。」
朝霧は立ち上がる。
「俺は先に行く。」
「だ、ダメよ!体に異常があるかもしれないわ!?」
甘露寺と伊黒に背を向けたまま、朝霧はこう告げた。
「大丈夫だ。俺は死にはしない、
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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022
作成日時:2019年9月9日 22時