↑の続き。 ページ33
アキside
グレン「アキ、ちょっと良いか?」
アキ「…ん?何だよ?」
晩飯の後、グレンに話しかけられた。
珍しく堅い表情の彼に、少し緊張する。
グレンはふっと目を伏せると、口を開いた。
グレン「……ミラのことなんだが……」
そこまで聞いてああ、と納得する。
――ミラは結局、晩飯には姿を現さなかった。
こんなことは初めてだとセツナも言っていたから、兄としては心配なのだろう。
……そこまではわかる。だが……
「…なんで俺なんだよ……」
溜め息混じりに言うと、グレンは少し悲しそうに顔を歪め、言った。
グレン「…ミラはな……。ああ見えて、実は色々と考えすぎてるところがあると思うんだ。」
アキ「……ぇ………?」
……意外だった。
いつも、笑ってて、ふわふわしてて、
そう、いつも―――。
「……ミラな、たまに、ホントにたまにだが、どこか、遠くを見てるんだよ。……それが何なのか、何処なのか、俺にはわからない。わからないし、それに―――。」
スッと顔を上げたグレンの瞳が、まっすぐに俺を捉えた。
「――それに、それをわかってやれるのは、アキ、お前だけじゃないか、って俺は思う」
――一瞬思考が停止した。
「……は?だから、何で俺なわけ?」
別に俺じゃなくても、イチイとかユウとか、他にいくらでも適任がいるだろう。
それこそ、兄であるグレンとか。
なんで、その中で俺なのか。
グレンは、短く溜め息をつき、それから少し寂しそうに笑って言った。
「まぁ……兄貴の勘、ってヤツか?」
――その声は、どこか儚げで哀愁を帯びた、それでいて妹のことを本気で思いやる“兄”の優しさを含んでいた。
ミラside
――どのくらいこうしてうずくまっていたのだろう。
…多分、もう皆晩ご飯は食べ終わったんだろうな…。
楽しそうに笑う皆の顔がフラッシュバックし、私はよりいっそう膝に顔をうずめた。
……皆………心配してるかな………。
何かあったの?って訊かれたらどうしよう……。
色んな不安が脳を駆け巡り、頭が痛くなった、その時だった。
「……ミラ?入るぞ?」
突如、聞き慣れた一人の団員の声が、ドアの向こうから聞こえてきた。
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キル@村田(プロフ) - *LERELUA*さん» な、なら良かった・・・・ (2013年3月10日 14時) (レス) id: 42c63c4694 (このIDを非表示/違反報告)
*LERELUA*(プロフ) - キル@村田さん» えっ!?あ、だっ、大丈夫だよ!!!?もう解決策見つけたし!!…だ、だからほら、えぇと、なっ、泣かないで……っ?ね……?(つд;*) (2013年3月10日 13時) (レス) id: ceecd53c0c (このIDを非表示/違反報告)
キル@村田(プロフ) - な、何か話がつかめないけど・・・・ミラごめんね(´;ω;`) (2013年3月10日 12時) (レス) id: 42c63c4694 (このIDを非表示/違反報告)
*KANON*(プロフ) - せんさん» いいよ!パスはsetunaです! (2013年3月10日 0時) (レス) id: 8e8dc3aee6 (このIDを非表示/違反報告)
せん - 2作目にもう書いちゃっていいんだよね? (2013年3月10日 0時) (レス) id: 32b86f5983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:非公式メカクシ団 x他2人 | 作者ホームページ:
作成日時:2013年3月3日 12時