FILE277:解決 ページ35
「大丈夫か!?」
『え!?お、沖矢さん!?救急車で運ばれたんじゃ…』
「救急車?…そういう事だったのか」
『え?』
沖矢さんはそう言うとさっき殴り飛ばした男の元へと歩み寄って行った。
すると男の胸ぐらを掴みまた一発殴った。
「ぐぅ!!」
『え!?お、沖矢さん!?』
「言った筈だぞ。次にこの様な事があったら容赦はしないと」
「こ、これは立派な暴行だぞ!?警察に突き出してやる!」
「ホォ…?まだ自分の状況を理解していないとは…」
沖矢さんはそう言うと掴んでいた胸ぐらを離し、男の腕を捻り上げた。
「痛っ!!」
「残念だったな。誘拐未遂の現行犯で逮捕する」
「は、はぁ!?」
「俺がお前の助けを求めていた警察だ」
もう口調が赤井さんになっているが男は顔を青ざめて
「う、嘘だろ…?」と絞り出す様な声で発した。
そしてもう一人の仲間も誘拐に加担したとして逮捕。連行されて行った。
・
・
・
・
・
『もう夜になっちゃいましたね』
「そうだな」
気が付けばあと少しで閉園時間だ。
この分だと観覧車はもう乗れないかな。
そう考えていると、沖矢さんが私の腕を引いて歩き始めた。
『え?あ、あの沖矢さん?』
沖矢さんは受付の人にチケットの半券を見せるとスタンプを押して貰い、再入場した。
「まだ時間はあります。観覧車乗りませんか?夜なので夜景が綺麗ですよ」
そう言う沖矢さんが観覧車を見たので私も観覧車を見上げた。映画の時の様に五本の光の柱が空へと伸びていた。
『で、でももう閉園だしそれにチケットだって…』
「…チケットと言うのはこれの事ですか?」
そう言って沖矢さんがポケットから出した物は観覧車のチケットだった。
『え!チケットの販売してたんですか!?てっきりもう販売は終わったのかと…』
「Aさんが事情聴取を受けている時に買って来たんですよ。勿論一緒に乗ってくれますよね?」
『は、はいっ!沖矢さんありがとうございます!』
「いえ、私がAさんと乗りたかっただけですから」
そうして私達は数が少なくなった観覧車の列に並び念願の観覧車に乗ったのだった。
945人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちもちアイスクリーム(プロフ) - え、めっちゃ最高でした!! (4月8日 12時) (レス) @page50 id: aa5605d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - karionさん» コメントありがとうございます(^。^)次回作は安室さんです!いろんな案が出過ぎているので悩み中…。割とキャラが病んでる描写が好きなのでキャラ崩壊ありかもです。 (5月11日 6時) (レス) id: bce4419484 (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 面白かったです!自分飽きるのが早いので最後まで読むことが少ないんですけど久しぶりに最後まで楽しく読む事が出来ました!次回作も楽しみです‼︎ (4月30日 13時) (レス) @page49 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - えくれあさん» ありがとうございます!最終回の終わり方は一話の時から決めてたのでやっとって感じです!次回作も頑張ります! (2022年5月1日 12時) (レス) id: 9f82d8cbd4 (このIDを非表示/違反報告)
えくれあ(プロフ) - 最後の終わり方いいですね〜!完結お疲れ様でした!次回作も頑張ってください、応援してます!ワクワクです笑 (2022年5月1日 0時) (レス) @page50 id: 1e601cb38a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なみ太郎 | 作成日時:2022年3月14日 14時