【ツイステ】激辛チャイナ娘の暴走【銀魂】

第九訓　王様になって楽がしたい ページ10

　
「おや、噂のクリオネさんですか」


こんなところで会えるとは、と生徒がにこにこと笑っている。

クルーウェルは“荷物を取ってくるから待ってろ”と言い残し消えていった。


「おうおう、さっきぶりじゃねェか」


よう、とAが片手をあげると生徒は驚いたように目を見開いた。

そして、にやりと笑ってひとつ咳払いをした。


「クリオネちゃんじゃん、何してんの？」

「クルクル先生と眷属ごっこ。あっお前も仲間に入れてやっても良いぜ？時給20円だけどな」

「オレこれから授業だからいーや」

「えっお前、授業とか出んの？真面目じゃーん」

「クリオネちゃんは出ねーの？」

「あたし生徒じゃねェし。眷属ごっこ終わったら寝る予定があっからな」


と言いながら、クルーウェルの出ていったほうを振り返るが、まだ来そうにない。


「なぁにやってんだか……早くしねェと寝る時間なくなっちまうぜ」

「夜寝ればいいじゃん」

「バァカ、夜寝るのと昼寝は別もんだろうが」


そう言いながら振り返ると、ドラ◯もんが2機に増えている。

そっくり同じ顔が二つ並んでいる。


「いやいやいや……プラナリアか？」

「あはっ！ウツボだよ」

「いや、ウツボは自然に増えないだろ」

「プラナリアも切らないと増えませんよ」


さっきまで話していたほうのドラ◯もんが穏やかに返した。

いつのまにか敬語に変わっている。

ややこしいな。途中でキャラを変えるんじゃないよ。


「プラナリアなんてよく知ってるね。クリオネちゃんのくせに」

「まぁ、昔飼ってたからな」

「プラナリアを？？」


困惑するドラ◯もんをよそに、Aはやっと帰ってきたクルーウェルにひらひらと手を振った。大きな箱をたくさん載せたカートを押している。


「いやァ、我が眷属よ。ご苦労であった」

「眷属ごっこって……クリオネさんが眷属じゃなかったんですね」

「は？我は王ぞ？」


ポロリとこぼしたドラ◯もんに言い返しながら、Aはクルーウェルに近づいた。

　

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