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6, 大絶叫 ページ8

『…あれ、そういや総悟何処行った?』

団子屋の店先で僕が少し考え込んでいた間に、隣に座っていた筈の
総悟の姿が消えていた。見回りに出る前にも感じたあの嫌な予感が
再び戻ってくる。ぶんぶんと首を振り、何とかそれを振り払う。

『とりあえず出るか…。』

会計を済ませ、店を出ようとすると、店主のおじさんに呼び止められた。

店「さっき出てった栗毛の兄ちゃんがあんたにツケといてくれって言ってたんだが?」

『…あんのドSめ…‼』

人に会計押し付けて逃げやがったよあの野郎!何、僕が何したってんだよ⁈

心の中で盛大に悪態を吐きながらとりあえずお金を払い、団子屋を出る。
きょろきょろと辺りを見回してみるが、それらしい人影は何処にも見当たらない。

『…ホント面倒くせぇ…って、ん?』

町を歩きながらそうぼやいていると、前方に見覚えのある黒い隊服が見えた。

『何だよ、案外あっさり見つかるじゃん。』

見失わない様にしっかりと見据えたまま、そいつの背後に忍び寄る。
僕よりも少しばかり上の位置にある肩を掴み、いつもより低めの声を出す。

『僕に隠れんぼで勝てるとでも思ったのかy』

?「ぎゃああああああああああ‼‼」

僕の言葉を思いっきり遮って、そいつは大絶叫した。

思わず肩に置く手に込めていた力を抜くと、そいつは
僕からさっと距離を取り、驚き半分泣き半分の顔を向けた。

『…あ、違う。』

?「な、何がですか⁈」

そいつは僕が探していた人物ではなかった。気の弱そうな顔立ちに黒髪、
僕よりちょっとだけ高めの身長。真選組の監察、だったか。名前は確か…。

『えーっと…さがる、だっけ?』

山「…あの、何で下の名前?」

『いや、初めて聞いた時に可哀想な名前だなぁと思ったから。』

山「……………そうですか。」

傷付いた様な表情で、はは…と乾いた笑みを零す監察さんは、色々な意味で可哀想に思えた。
悪ぃ悪ぃと苦笑いで謝ると、そいつは、じゃあ失礼します、と言ってその場を離れようとする。

それを予測していた(・・・・・・)僕は、迷わず相手を呼び止めた。

『待った。ちょっと聞きたいんだけどさ…。』

山「な、何でしょう…?」









*









『…総悟、何処行ったか知らない?』

山「へ…?」

7, 何故?→←5, 妙な確信



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林檎はいつまでも…… - やっぱ面白いなぁ。 (2018年5月17日 19時) (レス) id: 0403755de3 (このIDを非表示/違反報告)
まめだぬき - レモンさん» コメントありがとうございます!面白いと言っていただけてとても嬉しいです!これからもよろしくお願いします♪ (2018年5月14日 8時) (レス) id: c713ce536a (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 凄く面白い話なので、更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月14日 0時) (レス) id: c6018d0b79 (このIDを非表示/違反報告)
まめだぬき - 白桃餅子さん» ありがとうございます!めっちゃ頑張るのでこれからもどうぞご贔屓に笑 (2018年5月6日 18時) (レス) id: 200b58f8b6 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - お誕生日おめでとう! これからも頑張ってください! (2018年5月6日 13時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まめだぬき | 作成日時:2017年12月21日 21時

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