44, 平凡な日々 ページ48
その日から、Aは毎晩1人で縁側で月を眺める様になった。
そして、俺も(さすがに俺は毎晩ではないが)一緒に話をする様になった。
そんなある日、俺はずっと気になった事を聞いてみた。
沖「オメー、ここんとこ毎晩居るけど眠くならねぇのかィ?」
そう、Aはいつも眠そうな素振りすら見せないのだ。朝になると半冬眠状態になるのだが。
『夜は眠くないんだよ。簡単に言えば……夜行性?』
沖「……オメー、本物の狐なんじゃねぇだろうなァ?」
『……んな訳ないだろ。』
沖「何でィ今の間。」
『知らね。……んじゃ、今日はこれにてお開きで。』
そう言って、Aは部屋へと戻って行く。俺も同じく部屋に戻り、布団の中に潜り込んだ。
こんな平凡な日々が、ずっと続けば良い、と。
心のどこかでそう願いながら、俺はゆっくりと眠りに落ちた。
*
*
…………あの時、何故気付かなかったのだろう。
先に部屋へと向かったAが、
もし俺が気付いていれば、未来は変わっていたのだろうか。
俺とあいつの平凡な日々は、まだ続いていたのだろうか。
*
*
*
___________翌日の朝、真選組監察の山崎退が、屯所から忽然と姿を消した。
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林檎はいつまでも…… - やっぱ面白いなぁ。 (2018年5月17日 19時) (レス) id: 0403755de3 (このIDを非表示/違反報告)
まめだぬき - レモンさん» コメントありがとうございます!面白いと言っていただけてとても嬉しいです!これからもよろしくお願いします♪ (2018年5月14日 8時) (レス) id: c713ce536a (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 凄く面白い話なので、更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月14日 0時) (レス) id: c6018d0b79 (このIDを非表示/違反報告)
まめだぬき - 白桃餅子さん» ありがとうございます!めっちゃ頑張るのでこれからもどうぞご贔屓に笑 (2018年5月6日 18時) (レス) id: 200b58f8b6 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - お誕生日おめでとう! これからも頑張ってください! (2018年5月6日 13時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめだぬき | 作成日時:2017年12月21日 21時