初めての夜 虹色編 緑 ページ47
付き合い出して、2人で過ごす初めての夜。
もともと優しい人。
常に私に気をつかってくれる人。
「神ちゃん?」
洗い物をしていたら近づいて来たから、いつもみたいに手伝ってくれるのかな?って思ったらいきなり後ろから抱きしめられた。
「どうしたの?」
こういう不意打ちをするタイプの人じゃないから驚いた。
返事ないまま、後ろから出てきた手に水を止められて、タオルで私の手を丁寧に拭いた。
拭き終わるとまたぎゅーっとされた。
「余裕ない」
そう言って自分の方に私を向けた。
見たことない顔をしていた。
それを隠すようにまたぎゅーっとした。
「もっとカッコつけたかったんやけど」
そう一言一言呟いて……
「Aが欲しい」
返事する前に始まったキス。
私に何も言わさないなんて、初めてのこと…
腕の中で目が覚めた。
水を飲みたくてキッチンに向かうと、ちゃんと済まされていた洗い物。
いつの間に起きてやってたんだろ?
らしさが溢れるそこに微笑んだ。
ベッドに戻るとまた迎えられた腕の中。
「洗い物、ありがと」
「ん…」
目をつぶって返事する顔がかわいく感じて、
キスでお礼をする。
んふって笑う顔がすごく愛しい。
余裕のない顔を知ったけど…
やっぱり私には甘く優しい人。
それはそれは幸せを感じた初めての夜。
終わり
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作者名:めい | 作成日時:2020年10月2日 23時