W.box (ページ48)

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初めての夜　虹色編　黄ページ48

付き合い出して、2人で過ごす初めての夜。

「待って！今日どうしたん？」

「淳太のタイミング待ってたら私おばあちゃんになっちゃうよ！」

「いや、それは言い過ぎやって…」

この状況…
私が彼氏を押し倒していた。
泊まるのは今日が初めてじゃない。
でも毎回何事もなく朝を迎えて、
相手に任せるものだと思ったから今まで黙っていたけど…
いい歳してどんだけ奥手なの？
せっかちな私は限界をむかえた。

「したいの？したくないの？」

「したいに決まってるやん」

「じゃあなんで何もしないの？」

「…嫌われたくないし」

「嫌われるようなことするの？」

「ちゃう、ノーマルやで！
でもガッカリされたらどうしよ、とかさ…」

「女は気持ちでする生き物なの！
好きな人とそういうことするのが幸せなの！
ガッカリなんてするわけないでしょ！」

「はい…」

そう返事すると、反転して見下ろしてた顔を見上げる形に変わった。

「ありがと」

「なにが？」

「オレを好きになってくれて」

「うん」

終わった直後に

「絶対オレの方がAのこと好きやわ…」

そう聞こえた。

気持ちでするのは男女関係ないんだね。
それはそれは心も体も繋がった初めての夜。

終わり