初めての夜 虹色編 青 ページ44
付き合い出して、2人で過ごす初めての夜。
みんなは天然って言うけど、私の彼氏はつかみどころがないっていうかマイペースな人。
こっちはそれなりにドキドキしてるんだけど…
至って普通の顔で迎えられた部屋。
流星が見たかったという映画を2人ならんで観ていた。
映画を観てるから2人無言で2時間経過。
内容が面白かったから、さっきまでのドキドキを忘れて私も夢中になっていた。
エンドロール…
「面白かった」
「あ…」
「え?…」
いきなり私に覆いかぶさるように近付いて来たから、一気に忘れていたドキドキ復活したら…
室温が気になったのか、私の後ろソファーの上にあったエアコンのリモコンを取るための行動だった。
ビックリした……
「寒ない?」
「大丈夫だけど…」
「そっか」
「寒いの?」
「いや、ちょうどいいくらい」
なんでリモコン取った?
確認してから取ればいいのに…
取っただけで使われなかったリモコンが置かれた。
「あ…」
そう言ってまたさっきと同じ行動。
今度はなんだ?テレビのリモコンか?
携帯か??
さっきので免疫がついていたから、ドキドキ再燃せず冷静に動きを目で追っていた。
次の瞬間、甘いキスが降ってきた。
「あっち行こ」
指された部屋は寝室で……
「はい…」
「なにはいって(笑)」
「急にビックリしちゃって」
再燃したドキドキと一緒にベッドに入ると…
「A…」
暗闇でも分かる目を逸らしたくなるくらいキレイな顔が至近距離で…
「寒ない?」
「どの部屋でも聞くね(笑)」
思わず笑ってしまった。
「今から脱ぐんに寒かったらかわいそうやから」
至ってまじめにそう言った。
脱ぐって単語に引き戻された緊張。
「くっついてるから平気やな」
最後まで寒さを感じる距離なんてないくらいで、
それはそれは暖かかった初めての夜。
終わり
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作者名:めい | 作成日時:2020年10月2日 23時