W.box (ページ40)

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ヒーローページ40

「美味い！美味い！
めっちゃ美味いわ！！」

そんなかわいい顔でいっぱい食べてくれるから、頑張って良かったって思えた。

食べ終わり、お酒を飲んだりしてみんなで語り合ったりまったりと過ごしていた。

「照史はモテるだろ？」

誰かが言い出した…

「いや、ほんまにモテへんねん！
なんでなん？(笑)」

気付いてないだけだよ…
照史くんを好きな子はいっぱいいるよ。
男にも女にもモテる人だよ。

「どういう子がタイプなん？」

耳を澄ましてる自分がいる。

「大人な人。オレを自由にさしてくれるような？」

絶対ムリじゃん…
私全然大人じゃない…
恋愛に関しては多分子供だ…
心配とか不安になったり、すぐしちゃうし…
多分照史くんからみたらウザいって思われるタイプだな。

勝手に恋バナを盗み聞きして、フラれた気になって落ち込んでいた。

洗い物してこよ……
少し離れた水場に向かった。

「手伝うよ」

「ありがと…」

さっきまでみんなと盛り上がってた照史くんが手伝いに来てくれた。

こういう優しさにきゅーってなるんだよ。

どうせフラれるから、これ以上好きになりたくないんだけどな。

「あ～ごめん」

お鍋を力強く洗ったから、泡が私の顔に飛んできた。

「目ぇ、つぶって」

自分の首に巻いていたタオルで私の顔を拭いてくれた。
拭き終わると…

「かわいい」

「え？」

「男の前で警戒しないで目ぇつぶったらあかんよ」

こういうところだよ……
好きにならない女の子なんていないよ。