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電車に乗って2駅のところで降りた。
改札を出て、
見覚えのある行列に心臓が鳴る。
私の視線に気づいた康二くんが
「食べたい？並ぶ？」
と聞いてきた。
ふっかと行った、あのタピオカ屋。
『、ううん。すごい並んでるなーって思って』
「ほんまやな。美味しいんかなぁ」
行列の長さに驚いてる康二くんに、聞いてみた。
『…タピオカってさ、飲むかな、食べるかな』
「えぇっ、何それ！飲むちゃうん？」
『でもタピオカ自体は噛むよね』
「えっ確かに…。じゃあ食べる？」
『でもストローで飲むよね』
「えぇ、むずない！？」
どっち！？って本気で悩み出した康二くん。
…そうだよね。
やっばりこれ、真剣に考えちゃうよね。
なのにあいつは、悩む私を「何でだよ」って笑ったんだよ。
わかってないよね。
……わかってないくせに。
こんなに、思い出として出てこないでよ。
バカだなぁ。
まだ、どうしようもなく、
彼のことが好きだ。
.
10分くらい歩いてたら公園が出てきた。
『ここ？』
「そう！でももうちょいかかる！」
疲れてない？って聞かれて大丈夫って答える。
「ほんまに？これ登りたいんやけど、平気？」
そう言って指差されたのは、大きな展望台だった。
そこそこ長い階段を見て苦笑いをする。
…いやいや。何でもするって言ったし。
『平気！行こ！』
「おし！疲れたらすぐ言ってな？」
2人で気合を入れて登り始めた。
最後の一段を登り終えた康二くんが、後ろにいる私に手を差し伸べる。
手を伸ばしかけて、止まった。
……この手を取っていいのかな。
だって私、まだ。
何かダメなような気がして、『大丈夫、ありがと』って言って手すりに使って階段を登り終えた。
『…え、すごい！』
「せやろ？！」
夕陽が丁度沈むタイミングで、視界をオレンジに照らしていた。
すごく綺麗な景色に目を奪われる。
「これAちゃんに見せたかったんよ。
写真撮ってもええ？」
『あ、うん！』
夕陽をバックに康二くんの方を向く。
カメラを構えた康二くんもオレンジ色に照らされていた。
カシャ、カシャと何回かシャッター音がして、
康二くんが口を開いた。
「Aちゃん、今日楽しかった？」
『すごい楽しかった！私ばっかり楽しんじゃって、全然お礼になってないなって申し訳ないくらい』
「今撮らせてもらってるやん。ならよかった」
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
