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委員会が終わって1人でトボトボ下駄箱に向かう。
「おー、おつかれ」
『……え、何で、』
私の下駄箱の下でしゃがんで携帯を見ていたふっか。
…何でいるの。
「昨日一緒に帰れなかったし、やっぱ待ってよーって思って。思ったより早く終わったし、待っててよかったわ」
よいしょ、って立ち上がる。
ふっかの顔を見ることが出来ない。
『そうなんだ。…ごめんね』
「何で謝るんだよ。いいの俺が待ちたかったから」
そう言って当たり前みたいに手を絡ませる。
いつもドキドキして、照れくさくて、嬉しかったけど、
…今は苦しくてしょうがない。
ねえ、何で私と手を繋ぐの？
何で私のことずっと待ってたの？
好きな子いるのに。
私の知らない、ずっと前から好きな子がいるのに。
「そういや照がAのこと可愛いって褒めてたよ」
『…本当？』
「うん。だから俺の彼女だもんって自慢しておいた」
…彼女。
その言葉に足が止まる。
ねえ。
本当に、なんで、
『……何で、そんなこと言うの、』
「え？」
突然立ち止まった私を不思議そうに見る。
可愛いとか、彼女とか、
私がずっと欲しかった言葉。
なのに今は、その言葉が苦しい。
痛い。
棘みたいに刺さって、抜けない。
『…そういうのは、好きな子に言いなよ』
「……え、？」
ふっかの顔が固まる。
笑わないと。
じゃないと、変に思われる。
だって私は友達なんだもん。
『付き合ってるフリしてるだけの私なんかにそんなこと言っちゃ、ダメだよ』
痛い。胸の奥が痛い。
さっきから、ううん。
1ヶ月前から、ずっとずっと痛い。
「…A、」
『…もう、平気？』
私の言葉に、不安そうに次の言葉を待つふっか。
終わりたくない。
ずっとこのままでいたい。
彼の甘さにすっかり溺れてしまった私は、相当欲張りになったらしい。
でも、
終わりたくないけど、もう限界だった。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
