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次の日、あまり眠れないまま朝を迎えた。
ふっかと顔を合わせづらくて少し早めに家を出る。
昨日康二くんにあんなこと言ったけど、やっぱりしんどいものはしんどくて。
少しベッドで泣きそうになったけど、泣いたら目が腫れるから早く寝ることに徹した。
私より少し遅い時間にふっかが教室に入ってきた。
遅いっていうか、私が早いだけなんだけど。
「おはよ」
『ん、おはよう』
「今日早いじゃん。どうした？」
学校来ながら探しちゃったって。
『あー、デッサン終わってなかったから進めたくて』
「あぁ、なるほどね」
リュックを机にかけて席に座る。
体を私の方に向けて携帯を開きながら口を開いた。
「…昨日、さ」
『うん』
「ちゃんと帰れた？」
『帰れたよ。康二くんちゃんと送ってくれた』
「あーそう。ならよかった」
何で康二といたの？ってサラッと聞かれる。
『たまたま会ったの。写真撮り来てたんだって』
「へぇ、そっか」
『うん』
「……次からああいう時、俺呼んで」
携帯を机に置いて、私を見つめる。
「俺だって送るし」って言われて少し驚く。
『え、呼べないよ』
「何でよ」
『だってわざわざ来させることになる』
「わざわざ行きたいの。…彼氏なんだし」
「彼氏」という言葉に顔が強張る。
曖昧に頷いてその話は流した。
…何、どういうこと？
何でそんなこと言えるの。
好きな子いるのに、何で私を甘やかすの。
考えれば考えるほどわからない。
ふっかの顔を見るのがつらい。
授業中もずっと考えて、でもやっぱりよくわからなくて。
…もしかして、本当に間違いなのかな。
聞きたいけど、違った時が怖くて聞けない。
ふっかのせいにしておきながら、自分から核心に迫るのを怖がってる。
…私、こんなに弱かったっけ。
そんな事を考えてたらすぐに1日終わった。
あぁ、嫌だ。
一緒に帰らないといけない。
ちょっと今日は一緒にいれない。
今までどんな顔して振る舞ってたかわからなくなっちゃった。
言い訳を必死に考えてたら、HRで先生から保健委員会の集まりがあることを伝え忘れてたと謝られた。
文句も何も言わず、『わかりました』と答える。
普通の日だったらため息しかつかなかったけど、今日だけは違う。委員会入ってて本当によかった。
『ごめん、今日先帰ってて』
「や、適当に時間潰して待ってるわ」
いや、やめてやめて。
その優しさ、今日はやめて。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
