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ヨロヨロになってコースターを降りて近くにあったベンチに座る。
項垂れる私の背中をさすりながら、ギャーギャー文句を言うふっか。



「手ギュってするところまではね、あー可愛いなって思えたわけよ。でもそこで爪立てるか!?何!?猫!?猫なの!?痛いよ!?」
『……怖くて…』



ごめんって言うと、「まぁ面白かったけどね」と笑うふっか。



「休憩しよっか。何か買ってくるけど欲しいのある?」
『私も行く…』
「いいって休んでなよ」
『もう平気』



一緒がいい。



そう言うとヘラッと笑って、
「じゃあゆっくり行こ」
と手を差し伸べられる。



その手を取ってベンチから立ち上がった。




何か食う?ってキョロキョロしてる彼の横顔を見て、好きだなぁって改めて思った。



.



それから色々乗り物乗ったり写真撮ったりして遊び尽くして、気づいたら夕方になってた。



「A、最後あれ」


指差されたのは、園内で1番目立っていた観覧車。


『ふっか観覧車とか興味ないと思ってた』
「大トリはあれでしょ」


閉園間際だからかあまり並ばずに乗ることができた。
扉が閉まって地上から切り離される。



『…遅くない?』
「それ言っちゃおしまい」



15分かけて一周するんだわって笑われる。

15分。
密室で15分2人きり。

…ダメだ、間と心臓が持つかわからない。




窓の外見て適当に話してたら、4分の1くらい上ったところで

「てかそっち側行っていい?」

ってふっか。




『え、狭くない?』
「いや余裕しかないだろ」
『いいじゃん対面で』
「隣のがいい」



ふっかが立ち上がると、ゴンドラが大きく揺れた。



『え、待ってふっかストップ!』
「何でだよ笑」
『めっちゃ揺れてるもん!』
「え?揺れてる?」
『ねえわざとやめて!落ちる!』



叫ぶ私を見て笑いながらわざと足踏みするふっか。
地上だったら頭引っ叩いてる。



『ねえふっか!』
「ごめんごめん笑」



私の隣にふっかが座ると、さっきより少し大きくゴンドラが揺れた。

無理無理無理、しぬしぬ。
怖すぎて思わずふっかにしがみつく。



「ははっ、大胆だね〜A」
『…ふっか嫌い』
「え、やめてやめて」



怒らないでって背中に腕がまわる。

やっと揺れがおさまって離れようとすると、グッと引き寄せられた。
顔を上げると、私を見て優しく笑うふっか。

…何か違う。

甘い表情に心臓が鳴った。

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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めい | 作成日時:2021年11月12日 21時

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