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そろそろお腹すいたねって夜ご飯も一緒に食べた。
前と違って今度は家族の話とか自分の話とか、少し距離が近くなった話をした。
お互い1杯目のグラスが空になって、
『おかわり頼む？』って聞いたら
「俺弱いからもういいわ」って翔太。
意外に思ったけど、確かに前の同期会も1杯だけ飲んでお水頼んでたなって納得する。
「外ではあんま飲まない」
『そうなんだ』
「…康二と外で飲んだりした？」
『最後の方はほぼ家ばっか行ってたからそんなことないよ』
「そっか」
『…ねえ、何でずっと聞いてくるの？』
「え？」
『康二くんのこと』
今日1日、事あるごとに「康二は？」って聞かれた。
翔太が「あー、」と言いにくそうに口を開く。
「いや、… なんて言うか、ちょっと、」
『うん』
「康二みたいにならないと好きになってもらえないかなーって、一瞬思ったから」
あんな泣いてんだもんって。
その言葉に驚いて固まってる私を見て、
ふははって笑ってから、口元を覆って「うわ恥ずかし」って翔太。
…私が一昨日、あんなこと言ったから。
『…ごめん』
「いや全然」
『でも私は、翔太を好きになりたかったから付き合ったんだよ』
あの時。
告白の返事を渋っていた私に、
「忘れるために付き合うんでもいいよ」って、そう言ってくれた。
さすがにそんなこと、って躊躇ったけど。
…私のことを考えてそう言ってくれる彼なら、
好きになれるんじゃないかと思った。
『康二くんと自分を比べないで』
「…」
『私は翔太を好きになりたい』
好きになりたいし、
余裕そうに見えて実は結構しっかり考えてる所とか
私のことを1番に考えてくれる所とか
そういうあなたを、多分私は、もう既に。
すると彼は、「…恥ずかし」と言って笑いを堪えるように目を泳がせた。
それから口元を隠して、
「最後にもう1回聞いていい？」
『何を？』
「俺と康二、どっちのデートが楽しかった？」
と聞いてきた。
…また答えにくいことを。
目を伏せて少し考えるふりをしてから答えた。
『…翔太かなぁ』
「いや即答しろ」
ふははって大きく笑ってから、
「…じゃあ、もう康二のことで泣かないでね」
と少し寂しそうな顔で言った。
……思い出させてきたのはそっちのくせに。
そう言い返したかったけど言えなくて、
黙ったまま頷いた。
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noa(プロフ) - 最後翔太くんを選ぶ展開最高です！感動しました！ (2022年10月24日 20時) (
レス) @page40 id: 17a3519150 (このIDを非表示/違反報告)
ぴか(プロフ) - めっちゃ泣きました‼すごいよかったです‼ (2022年10月24日 11時) (レス) @page40 id: 24a776f541 (このIDを非表示/違反報告)
1RNw1b57PQuD3Q9(プロフ) - 胸が苦しくなりながら何回も読み直しました。大好きなお話です。康二君側の視点のお話も読んでみたいです。また素敵な作品待ってます。 (2022年9月23日 22時) (レス) @page40 id: bdaaf2c045 (このIDを非表示/違反報告)
hs.(プロフ) - 期待を裏切る展開が面白く、切なくて、でもそれぞれが真っ直ぐに向き合ってる姿に心打たれました！とても素敵な作品でした。また次回も小説楽しみにしてます！ (2022年9月7日 11時) (レス) id: 37efc71d63 (このIDを非表示/違反報告)
rio66(プロフ) - めっちゃ面白かったです！😭翔太くんが一途で最高だったし、なにより話の展開が面白くて読むのが楽しかったです！😭♡涙腺崩壊してめっちゃ泣きましたァ😭😭 (2022年9月4日 23時) (レス) @page40 id: 1b1cdc44f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2022年8月6日 23時
