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「それじゃあ、また来るわ。元気でね。」
「君も。」
フェリックスの思想はとても考えさせられるもので、彼の思慮深い意見はAを感心させた
ホグワーツ生と話すつまらない話より、リドルとの議論に近しいものを感じたAはフェリックスと話すことに少しの楽しみを覚えた
どこか満足そうに森を去っていくAの後ろ姿を見つめるフェリックスは彼女が愛について話した際の、まるでこの世の全てを憎むかのような表情を思い出していた
『愛なんてくだらない』と彼女が口にした一瞬
まるで親に置いていかれたかのような、寂しく、切ない、懇願するような顔をしたA
きっと彼女は自分がそんな顔をしていたことは気づいていないだろう
先程彼女と話した内容の中にスリザリン家の内情も含まれていたが、聞く限り彼女が愛を憎むのには家の事が大きく関わっているのだろう
だが自分では彼女の歪んだ倫理観を変えることも、彼女が本当に求めるものも与えることは出来ないことを自覚しているフェリックスは諦めたように遠くを見つめ、森の奥へと踏み出したのだった
＊＊＊
Aとフェリックスが別れた頃、城ではリドルが大広間で他の寮生に勉強を教えていた
全寮生から信頼されるリドルはスリザリン生以外からの頼み事も快く引き受けていたため、対立するグリフィンドールの生徒からさえ一目置かれる存在だった
彼が親切にもある生徒の間違いだらけのレポートに解説をしている時、その生まれからか同じ寮生からも疎まれている人と呼ぶにはいささか大きな体躯の生徒がテーブルに近づいた
「あー、すいませんリドル先輩。俺はルビウス・ハグリッドです、ちょっくら相談があるんですが…」
周囲の咎めるような視線とは真逆にリドルは親切そうに人好きのする笑みを浮かべる
「僕に出来ることなら手助けするよ、どうしたんだい？」
快く答えたリドルに感心する周りの生徒達
「あーっと…ここじゃなんですからあっちで…」
「分かった、ごめん皆。ちょっと外させて貰うよ。」
行こう、とハグリッドに声をかけたリドルにハグリッドは(親切そうな人だ、この人なら信用できる)と安堵した
純粋で人を疑うことを知らぬ善良な少年が、破滅への道を歩みだした瞬間だった
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そると(プロフ) - こんにちは！抜けている話があります！改善お願いします！ (2023年2月24日 22時) (
レス) @page1 id: 38488dc39d (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - さくりすさん» さくりすさん、コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ないです...1日１回も読んでくださってるなんて本当に嬉しくて感激してます(泣)遅い更新ですが、これからも楽しんで頂けるようがんばりますね！ (2019年6月12日 8時) (レス) id: 0e6da7c88a (このIDを非表示/違反報告)
さくりす(プロフ) - とても面白くて、１日に一回最初から読んでいます笑更新頑張ってくださいね！続編待ってます！！ (2019年2月7日 16時) (レス) id: f50c020109 (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - ゆかりなさん» ゆかりなさん、コメントありがとうございます！一気に読んでくださったと知りすごくモチベーションが上がりました...！なかなか遅い更新ですが頑張りますので楽しんで読んで頂けると嬉しいです！ (2019年1月21日 6時) (レス) id: 0e6da7c88a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりな - とても面白くて一気に読んでしまいました！無理せず更新頑張ってください！ (2019年1月2日 6時) (レス) id: 1df12e5f71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐる | 作成日時：2018年9月4日 12時
