1 神に祈るふりを ページ2
彼と出会ったのはホグワーツに入学して数日、妖精魔法の授業だった
席は自由だったけれど、家のため、成績のためにと教師からの心象が良くなるように一番前の席に座った私は、もう既に理解していた教科書を暇つぶしに読んでいた
｢隣、いい？｣
声変わり前の少し高めの声に、教科書から目線を離すとやけに整った顔立ちの少年が立っていた
｢もちろん、どうぞ｣
｢ありがとう｣
そう言って隣に座った彼の、同年代にしてはやけに大人びた笑みが印象的だった
｢僕はトム・リドル、君の名前は？｣
その言葉と共に差し出された手を握り返したあの時
なにか、本能的な感覚に時が止まってしまったようだった
｢A・スリザリンよ、よろしく｣
ずっと待っていたような、懐かしいような
神様なんか信じていなかったけれど彼との出会いはまさに神様からの贈り物のようなものだった
私たちの距離が縮むのにそう時間はかからなかった
課題でだされたことを2人で日が暮れるまで議論しあったり、動物をティーカップに変えてどちらの模様がより芸術的か競いあったり
そうこうするうちにいつの間にかずっと一緒にいた
私はいつも孤独だった
権力やお金に溺れ、ただ生まれに恵まれただけの癖にまるで王様のように振る舞う両親にはとうの昔に愛想を尽かしていたし
すり寄ってくる人間はスリザリンの名声にあやかりたいか私の容姿にしか目がいかない低俗な人間しかいなかった
リドルは孤独だった私の唯一の家族であり仲間であり友達であり恋人になった
彼もスリザリンの血を受け継ぐものだと分かった時はひどく驚いたけれど同時に納得もした
自分とリドルが出会うことは遠く昔に決められた運命のようなものだったのだ、と
なにがあってもこの人といたいと、そう思った
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そると(プロフ) - こんにちは！抜けている話があります！改善お願いします！ (2023年2月24日 22時) (
レス) @page1 id: 38488dc39d (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - さくりすさん» さくりすさん、コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ないです...1日１回も読んでくださってるなんて本当に嬉しくて感激してます(泣)遅い更新ですが、これからも楽しんで頂けるようがんばりますね！ (2019年6月12日 8時) (レス) id: 0e6da7c88a (このIDを非表示/違反報告)
さくりす(プロフ) - とても面白くて、１日に一回最初から読んでいます笑更新頑張ってくださいね！続編待ってます！！ (2019年2月7日 16時) (レス) id: f50c020109 (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - ゆかりなさん» ゆかりなさん、コメントありがとうございます！一気に読んでくださったと知りすごくモチベーションが上がりました...！なかなか遅い更新ですが頑張りますので楽しんで読んで頂けると嬉しいです！ (2019年1月21日 6時) (レス) id: 0e6da7c88a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりな - とても面白くて一気に読んでしまいました！無理せず更新頑張ってください！ (2019年1月2日 6時) (レス) id: 1df12e5f71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐる | 作成日時：2018年9月4日 12時
