44.あの子とは ページ44
ドンっ
A「きゃっ…!?」
自室まであと一歩というところで、私は愛律くんにぶつかって倒れてしまった。
最悪だ……。
愛律くんに……こんな姿を晒すなんて…
愛律「廊下は走り回らないでって、前にも言った気がするんだけど。」
冷ややかな声が頭の上から降ってきた。
A「ご…め……なさい………」
愛律「…!帰りが遅いと思ったら、何?そのだらしない格好。」
A「あ、ぁ雨に打たれたんだよっ!!夕立がひどくてっ!」
愛律「……濡れてないじゃん。」
私バカだ。
愛律くんにこんな言い訳が通じるわけないのに。
私は愛律くんの視線から逃れられずに、ボタンがなくなって開いた胸元を抑えてうつむいた。
瞳からはポロポロと涙がこぼれ落ちる。
A「……っ……グスッ……ふぇ………」
愛律「…………」
なんで黙るの……?
なんで上から見下ろすの?
どうしたの?大丈夫?って、一言でも言ってくれればいいのにな?
A「…ただ、愛律くんと帰りたかった、お話したかっただけなのに…、それすら…できないの?ダメなの…?」
愛律「……お前と関わることは、僕には必要のないことだもの。」
せめて、せめてしゃがんで私と目線を合わせてほしい…。
A「でも……今日、愛律くんが女の子と腕を絡めて帰るところ、見た……。あの子とは仲良さそうにしてた…!!」
私……何で愛律くんにこんなこと言ってるんだろ。
これじゃまるで、私がヤキモチやいてるみたい。認めたくないけど、実際そうなのかな…。
それとも、愛律くんと仲良くなりたくて必死になりすぎちゃってるだけ…?
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月乃(プロフ) - がーな@紅桜が舞散るさん» こんにちは…!コメントありがとうございます。頑張って更新しますね(*´ヮ`*)返信遅くなってすみませんでした。 (2014年8月24日 21時) (レス) id: adea3ad9dc (このIDを非表示/違反報告)
がーな@紅桜が舞散る(プロフ) - こんな感じの小説、すごい好きです!イラスト集とかも見させていただきました!これからもぼちぼちでいいので、がんばってくださ! (2014年8月2日 16時) (レス) id: a7d2ecb19b (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - ディアさん» ディアさん初めまして…!コメ嬉しいです( ´ `* )ありがとうございます。もっと楽しんでいただけるように頑張ります…! (2014年6月23日 22時) (レス) id: adea3ad9dc (このIDを非表示/違反報告)
ディア(プロフ) - 内容が深くて、何回も読めます!!更新頑張ってください!(*≧∀≦*) (2014年6月23日 20時) (レス) id: 831adf6bd4 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - 文月@トリップしたいいいぃぃぃぃいいい!!!!さん» わわわっ///コメありがとうございます…!こんな妄想話でも楽しんでいただけて嬉しいです( ´ ▽ ` )頑張りますっ (2014年6月20日 20時) (レス) id: adea3ad9dc (このIDを非表示/違反報告)
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