お人形さんと魔法のオルゴール

41.有野 悠 ページ41

A「やだっ……離してください！？！」



薄暗い廊下でよく見えなかった目が慣れてきて、その男の子の顔が私の目に映った。


整った顔立ち。

愛律くんたちドールの美形とは少し違う。

よく言う「イケメン」だった。



悠「オレは2年3組の有野悠だ。ずっと君に話しかけたかったんだよねー。転校生ちゃん！」




A「は…はぁ…？」



悠「ずっと鈴堂愛律について回ってるみたいだけどさ、あいつ無愛想だからもう関わるのやめたら？」



A「あ、あなたには関係ないですっ！もう離して…！」



何この人急に…



悠「君、2組の子でしょ？名前は？」



A「春風…Aです……。」



悠「Aかぁ〜可愛い名前だね。」



A「どうも……っ」



悠「あいつ顔が綺麗なだけでツマンナイじゃん。今日の放課後はオレとカラオケ行こーよ。」




悠くんの私を抱きしめる腕に力が入った。



A「は、離して…！！嫌っ………」



悠「あー……さっきから離せ離せってうぜーよ！！黙って俺と一緒に来いよ！」




悠くんは私の肩を強く押した。

私は背中を壁に打ち付けて座り込む。



A「痛っ…………」



そんな私を見て悠くんが目の前にしゃがみ込んだ。そして、私の顎を指で軽く持ちあげた。



悠「あははっ。怯えた顔も可愛いね…？オレと来なって。悪いようにはしないからさ？」






近づく悠くんの顔。






＿＿＿そして

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