お人形さんと魔法のオルゴール

21.怒ってる？ ページ21

部屋の中は真っ暗で、隅のベッドに愛律くんが寝ていた。



愛律「……っ……うぅ………か、ない…でっ」



夢にうなされてるんだ…


私はそっと彼の肩を揺さぶった。


A「愛律くんっ…愛律くん！」



愛律「＿＿か…ない、で………いか…ない、で……っ」



行かないで……？

一体どんな夢を見ているのかな？


A「愛律くんっ！」



私は少し大きな声で彼の名前を呼んだ。



愛律「……っ…！！」



ぱっと見開かれた綺麗な水色の瞳は、すぐに私のことをしっかりと捉えた。


すごく機嫌悪そうだよ……

どうしよう…



A「あ…のっ、……勝手に部屋に入ったりしてごめんなさい……！」



私は後ずさりながら言った。



A「藍斗さんに愛律くんを呼んでくるように言われてっ……そしたら部屋の中から苦しそうな声が聞こえたから……それで＿＿」



愛律「＿＿＿なんで君がここに？」


愛律くんが起き上がりながら私にきいた。


A「ごめんなさい………」


愛律「なんでって聞いてるんだけど。」


A「その……綺雪くんが…今日はもう夜遅いから泊まっていきなって……」



怖くてうつむきながら小さな声で答えた。



愛律「ふーん。＿＿ねぇ、僕のことが怖い？」



A「へ…？！」



いきなり質問されて間抜けな声が出てしまった……！



A「……少し…、というか…なんだか申し訳ないってゆうか……！あ……の……、愛律くんは死にたいの…？」



愛律「……！」



A「…もしもね、愛律くんが死にたかったなら、私はすごく悪いことをした気分…。オルゴール直したこと、怒ってる……？」



愛律「………」

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