＃１２ - ２ ページ4
そう、困ったように俯く彼女。
嗚呼、我慢していた硝子の感情はその表情がトリガーとなっては爆発する。
どうやら彼女は、Aの"そういう顔"が堪らなく好きらしい。
硝「……ざっけんなよ。」
硝子は、乱暴に彼女を押し倒す。
そして、初めてのアルコールで言うことがきかない彼女の体を押さえつけてはその顔を見下ろした。
硝「ねぇ、わかってやってんの？」
『硝子ちゃん、痛いから…ねぇ、退いて』
硝「退かない。あんたが焚き付けたんだから、責任とれよ。」
彼女は、省エネのように話す普段の声色とは異なった
熱が篭ってしまっているような低い声色で静かに感情をさらけ出す。
『…まって、言葉が悪かったから。私は、少し寂しいと思ってて…』
硝「は？少しってなに？私のこと馬鹿にしてんの、ねぇ。」
『……………硝子ちゃん、向き合って話したい。』
手首を押さえつけられて、見下ろされて話される。
彼女が最も畏れる【優劣】の体現化____。
その畏れ故に、視線が泳ぎ出す。
だが、硝子は絶対にやめてあげない。
硝「……A、私もさ。あんたのこと奪っちゃおうかな。」
硝子の手が、いやらしくAの太ももを撫でる。
アルコールでやられていた脳が、彼女のひとことでぶち壊れる。隠していた本性が、顔を出す。
硝「…ねぇ、いいの？このまま、私にされるがままで。最後に、私と最悪な思い出で終わっちゃうよ？」
耳元で、甘く低く囁かれる。
その声に、心は恐怖すれど体は抗うことを選ばない。
謎の支配が、彼女を混乱させる。
でも、硝子は倒れ込むように彼女を抱きしめる。
硝「………A。否定してよ、拒んでよ。私との思い出がこれで最後なんかじゃないって………
ねぇ、アイドルでしょ？ファンが喜ぶ一言くらい言えっつーの。」
そういって、震える指先が彼女の手首から伝う。
やはり、彼女もまた【運命】に呑まれていた。
明日、予定通りの未来に向かうのであれば彼女の処遇は【死】に近いだろう。それを理解している。
だから、彼女は望まない未来に震えている。
『………ごめんね。』
硝「あんたはさ、いっつも…はぐらかすときには謝るんだよ。相手の望む答えを贈れないときに、いっつも。」
『あはは、バレてたんだね。』
だから、悟に対してもそう告げていた。
だから、彼女は嘘をつく。
『ねぇ、硝子ちゃん____』
ふたつの影が、静かに重なり合う。
そのひとときは、余りにも甘く儚い。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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あずきいろ
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夕憑紅(プロフ) - 曲、私的には、なきそ様の［ ド屑 ］ だと思います。考察読んでそれっぽいなとも思いました。面白かったです。 (5月5日 21時) (
レス) @page35 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 応援し続けてくださりありがとうございます！イメソン、めっっちゃくちゃやばかったです…。え、最高すぎましたまさにイメソンすぎて…本当にありがとうございます。引き続き頑張ります！ (1月12日 3時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - 続編おめでとうございます！あと、私的にイメソンはPretenderだったので悟のイメソンが可愛いすぎて笑いました！笑これからも楽しみにしてます！ (1月11日 2時) (レス) @page7 id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - きょさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えるだけで頑張れます…！思考が似通っていたら嬉しいです、その妄想も機会があればぜひ聞きたいです！笑 (1月11日 1時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
きょ - うおー！！続きが気になる！これからどうなるか妄想しながら待っます！ (1月10日 2時) (レス) @page5 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エゴ信者。 | 作成日時：2024年1月10日 0時
