【あんスタ】告白をしてさようなら…【朔間凛月】 (ページ37)

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愛情ページ37

「お前なんていらなかったんだ。拾ってあげた俺達に感謝するんだな。」

愛情…

今なら分かるその言葉の意味。

しかし昔の私は…

「ねぇ、なんで人間には感情なんてあるの…？」

愛情という物が欲しかった

いや、分からなかった。

私の両親は物心つかない頃、母の体調不良で父が運転する車で病院にいく途中、居眠り運転をした車に衝突されてこの世を去った。

私は施設に居て、3歳頃に里親に引き取られた

だけれど…

「そうなんですよぉ、この子を施設から引き取りまして。まったく、可哀想ですよねぇ…」

「お前、夕飯抜きなぁ。お腹空いてないだろ。」

その里親は周りに良い人アピールだけして、家内では酷い扱いだった

私に欲しい物はもちろん、愛情をくれる人なんていなかった。

感情なんて無ければどんなに良かったのだろうか。

そう何度も考えた。

そんな私に感情、愛情をくれたのは、紛れもない凛月だった。

「お前、外出てろよ。邪魔」

ある日、親に家に入れて貰えなくて何となく行った公園

そこで凛月は倒れていた

A「ねぇ、だいじょうぶ？お水…いる？」

凛月「だれぇ？血ぃ、くれるの？」

血…！？

初めは凄く驚いた。

けれど

凛月「きみ…凄く傷だらけだね…。大丈夫ぅ？痛いの痛いの飛んでけぇ！」

凛月「感情…。確かに要らないって思うときがあるよ。一人ぼっちの時の孤独感は苦しい…だけれど、感情があるからAといるとき笑ってられるんだよ…♪」

話すと凄く優しくて。痛かった傷も何だか痛くなくなって。

小さい頃の私にとって、凛月は騎士様…いや、王子様だった。

それから、私達は公園で会うようになった。

凛月「A…つらい…？泣いていいよ…」

凛月が相談に乗ってくれたり、慰めてくれたりして…

いつしか、胸がドキドキするようになって。

凛月「A…好きだよ…♪」

凛月が感情も愛情も全てを教えてくれた。

今では、私は姫宮家の方に保護されて穏やかな生活になったけど。

凛月は昔と変わらず、私の王子様なんだ…。

欲しいものを願っても手に入らない。

そんな経験してるから桃子さんの気持ち分かるよ…

辛いよね。

心が痛いよね。

大丈夫、今救ってあげるね。