Natural ＊ 8 ページ46
「……っ」
理解した途端、顔に熱が伝わってきた。
「えええええと、その！！」
恥ずかしい。
感情が邪魔をして、
正面を向くことができなくなった。
渚と、目を合わせられない。
でも、
「A！！」
「っ！」
再び頬を押さえ付けられ、正面を向けさせられる。
でも、今度は優しい触れ方で。
「恥ずかしがらずに、聞いて、下さい」
緊張でか、敬語が混じっている。
彼も恥ずかしがってくれているんだ。
それが何となく、嬉しくて。
「あの…、こういう、恋人、らしいこと、してほしいときは、その…。…言って、下さい」
「……へ」
「あああえっと、その、恥ずかしいかもしれない、けどっ……僕、タイミングというか、何というかが、わからな、くて」
どもりながら話す渚は、
目線が下にいってしまっていて。
正々堂々、とはいかないけれど、
私にしっかりと話してくれていた。
「こんな、女の子の心が、全くわかってない僕、だけどっ」
瞳をぎゅっと閉じ、パッと開く。
正面を向いた彼と目が合った。
「Aの期待に応えられる〝彼氏〟になるから！…だから、」
僕の隣に、居て下さい。
「……！」
吸い込まれそうな、瞳。
「……何言ってるの、渚」
「……え？」
渚は確かに奥手だ。
手はなかなか繋いでくれないし、
キスだって、ほぼ勢いで。歯も当たってたし。
初めてのキスを、
こんなに雰囲気が壊滅的な場面で
やると思ってなかったけど。
でも。
「もう、とっくになってるでしょ」
私の、立派な〝彼氏〟なんだ。
「……〝僕〟のこと、好きですか？」
ふわりとよみがえる〝彼ら〟との記憶。
ありがとう。でも、ごめんなさい。
私が好きなのは、
「…はい。大好きです」
〝渚〟なんです。
ラッキーカラー
あずきいろ
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春灯海星(プロフ) - シュクランさん» 返信が遅れて申し訳ないです…！好きと言って頂けてとても嬉しいです！自分の欲望という欲望を注ぎ込んだだけなので文才なんて全くありませんが…(笑) この作品を読んで何かを感じて下さったことがありがたいです…！ありがとうございます(*´ｰ｀) (2016年9月21日 16時) (
レス) id: ee6b940371 (このIDを非表示/違反報告)
シュクラン(プロフ) - あああああ今更ながら一気読みしました…夢主ちゃんをただ甘やかすだけじゃないところが本当に好きです…。渚くんのそれぞれの人格に魅力があり、それらを書き分ける作者さんの文才に脱帽しました…。 (2016年8月20日 2時) (レス) id: bf953a7028 (このIDを非表示/違反報告)
春灯海星(プロフ) - メイアPさん» ありがとう！！大好きなんて嬉しいな(*´∀｀*) 本当にこの作品で色々経験させてもらったからね…感謝感謝だよ！最後まで応援、ありがとうございましたっ！ (2016年3月7日 19時) (レス) id: ee6b940371 (このIDを非表示/違反報告)
メイアP(プロフ) - 完結おめでとう！！かいせいの作品は凄く面白くて大好きです！！！ (2016年3月7日 12時) (レス) id: 4de8fcecde (このIDを非表示/違反報告)
メイアP(プロフ) - 春灯海星さん» うん！最後まで応援するのだよ(｀・ω・)更新楽しみにしてます (2016年2月29日 9時) (レス) id: 4de8fcecde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春灯海星 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kaisei/
作成日時：2015年3月15日 21時
