めぁりぃのLIVEなレポ短編集

2人は、最後じゃない！……01 北 ページ18

今回のツアーも
今日がオーラス。




振りかえってみると
とにかく、濃いツアーだった。
藤ヶ谷との絡みが……




始まりは、俺が彼奴の誕生日にギターを
プレゼントした事だった。




それをきっかけにして
2人のユニット曲でギターを弾く事になり
ここ数年、意識した訳じゃないんだけれど
何となく出来てしまった彼奴との距離が
一気に縮まりドキドキの連続なツアーだった。




まず、2人でギターを弾く前の一幕
あれの返しに毎回、ドキドキさせられて
曲が始まる前に心を落ち着かせるのが
大変だったな。




誕生日サプライズとプレゼントなんて
ドキドキどころか……
彼奴にだけじゃなく
他のメンバーやファンの皆さんにまで
俺の好きだって気持ちが
バレるんじゃないかと……
冷や冷やしたもんな〜





本当に絡みの濃いツアーで
もしかしたら、彼奴も俺の事をって
何度、勘違いしそうになった事か……。




よく、ファンの皆さんがツアーが終わると
夢から覚めたみたいになるって言うけれど
俺もツアーが終わったら……
せっかく縮まった距離も絡んだ全部が
なかった事になってしまうんじゃないかと……
って思うと……ちょっと寂しい。





2人でギター弾くの
スゲー好きだったんだけれど……
それも、もう最後か……
もう少し一緒やりたかったな……。




「ミツ、背中に哀愁漂わせてる気がするんだけど、どうした？ツアーファイナルだから、寂しくなった？」





「あっ、よこーさん。ううん、絶好調だよ！ファイナルだから、気合入りまくり。哀愁出てた？それっ、大人の色気ってやつだから。」





「ギターを一緒に弾くの最後だから寂しいのかな〜って、思ったんだけれど、俺の勘違いだった？ミツ、そろそろ素直になったら？」




へ？素直になったら？
よこーさんにバレてる？




「どうして？って顔をしているけれど2人共、俺からしたら分かり易いよ。じゃ、準備終わってるから先に行くね。」




2人共……。
よこーさんの言葉が頭をグルグルと回り
ある結論へと達した。




そうなのか？そうなのかも？





おっし、ここはプラスに考えて
ツアーファイナルを張り切ってやりますか！




少し寂しくなっていた気持ちから
気合いを入れ直して
LIVEモードへと切り替える。



準備万端にして
スタンバイの位置へと向かい
今ツアー最後の掛け声をし




「ツアーファイナル！最後まで、やりきるぞ〜……」





何時もの、一通りのくだりをやり
いよいよ本番。

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