宮玉の交換日記

20 宮 ページ40

ギュ〜〜





ギュ〜〜





ギュっギュ〜〜





どうあがいても俺の持つスペックじゃ咄嗟に
この状況に見合った上手い言葉なんて
出てこないって事だけは、直ぐに判断が出来たから
とりあえず身体を引き寄せて抱きしめる
王道中の王道な行動に身体が勝手に動いていた。





あの不安げな顔でジッっと見続けられたら
益々、どうしていいのかわからなくなりそうだし
表情ごと胸に閉じ込めてしまうってズルをして
その隙に深呼吸をし今の気持ちを




とにかく嬉しくて嬉しくて仕方ない事を伝えよう！




少しでも不安を拭えるように
そして、
ゆうくんが思っている以上に
俺の好きって気持ちは
今にも溢れそうなくらいにいっぱいになっていて
本気で大真面目だって事を
分かって欲しいから。




「全然引いてなんかない。寧ろ先に言われて悔しいぐらい！それに、タマが好きって思ってくれている気持ち以上に俺の方が好きだって自信もある。逆に好き過ぎて引いちゃうくらいかも。」





「じゃっ、何であんなに間があったんだよ！そう言っておけば俺が喜ぶし、この場が収まるから言ってるだけじゃねーの。お前、そういう調子イイとこあるからな。」





俺にしては、上出来な台詞を言って決まった！
って思ってホッとしていた矢先に……
これは……えぇーと
天邪鬼なタマさんが出てきちゃった感じ？





ここで出ちゃう？ってタイミングでの
ご登場！
それがタマなんだけど




だからって、ここで引き下がる訳にもいかないし
俺にだって意地がある！
何の為に今まであの手この手で
手のひらで転がしてキタのかって
こうなる為以外の何者でもないワケで




こうなったらキモい！ウザい！
って言われるくらいにシツコイくらい
何度だって言ってやる〜〜




「あまりにも急すぎる展開に頭と心が追いつけなかっただけ。本当はずっと、どうにかなりたいって思っていたし、その為にどうしたらいいのかばっかりを24時間365日タマの事だけを考えてたんだよ。」




「……はっ？」




えぇーと、早速の困り顔？
引いたの？
こんなもんじゃないんだけど
まだまだ、序の口ですぜ！




「…キモっ。」





あららぁ〜そんな茹でダコ状態で
そんな発言しても
それは最早、嬉しいにしか聞こえません！




男同士て、メンバーで、天邪鬼だから
もっともっと手を焼くつもりで
まだまだコロコロ転がす作戦を認めていたのに
出さずとも堕ちてくれちゃった感じ？
以外とチョロかったな〜ちゃんタマ

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