北山んとこのお風呂が壊れました。

18 藤 ページ18

タマに言われて、
仕方なく北山から離れた。



北山は、まだボンヤリしてる。



あれ？あれ、アレあれ？
ダーク太輔、お気にめしちゃった感じ？
早く言ってよ〜〜〜〜
いつだって、変身しちゃうのに〜〜



北山の為なら、
改良に改良を重ねて覚醒しまくるよ〜〜〜
ハイパーダーク太輔くらになっちゃう。



K「藤ヶ谷ぞーん、スゲー！何あれ感動〜〜〜俺、好きになりそうになっちゃったよ〜〜〜男でなりそうなんだから、女の子だったら瞬殺だな！」



なっなっなっなりそ〜〜〜うだと。
覚醒までさせたのに？
なりそう？なってねぇーのかよ。



こっこれは、
これは、一大事！



藤ヶ谷一派、総力を挙げて戦わねば
北山を堕とす事は出来ないかもしれない。
流石だ、
俺が見込んだ男なだけあって手強い。



そしてタマ、
ダーク太輔の餌食になっちまって
可哀想に完全に自分を見失っちまってる。
うん、
厄介だから早いとこ目を覚ませ〜〜〜〜



そんなこんなで
よーやく、俺んとこに帰る道のり。
ここは、手っ取り早くタクシーに乗って。
余計な事態が起きる前に
ビューんと行ってしまおう。



と思ったのも束の間。
まさかのタクシー内で事件勃発！



自分を見失い中のタマが〜〜〜
俺のお手手を握ってる。



これは、困った。
俺は、北山の手をこっそり握ろうかと
目論んでいたのに〜〜〜



右手にばかり気を取られていて
左手をノーマークにしたばっかりに
やられた〜〜〜〜



完全に俺の不注意だ。




ギュっ//



ってしてくるタマ。
チラッと見ると、お顔真っ赤にしながら
窓の方を向いてる。



健気だな〜〜
不覚にもちょっと可愛いって思ってしまった。




ダメ、だめ駄目〜〜〜〜〜
これは、罠だワナに決まってる。
タマだって、上位常連は伊達じゃねぇーはず。



気を許したら取り返しのつかない事に
なりかねない。
ここは、さりげなく手を離さなければ。




ちょっとづつ、
手を引き抜こうと試みてみるけど
普段ふわふわな癖して、なかなかの握力。



チィっ、ダメかっ。



ここは、携帯を使うぞ作戦か？
携帯使うからちょっといい？
って言ってみるか。



あっあぁぁぁ〜〜〜〜〜
しまった、タマがいるのは左側、
携帯は右手があれば充分だ！



この作戦じゃダメだぁ〜〜〜〜



よしっ、ならば次の作戦だ。



「はいっ着きましたよっ。」



何〜〜着いただと〜〜〜



あぁぁぁ〜〜〜
北山と
こっそりお手手繋ごうの目論みがぁ〜〜〜



儚く散っていった。

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