バリューセット藤北始めました。

再びライバル登場 02 北 ページ25

またかぁ……




この雑誌のヘアメイクさん悪い人では
ないのだけれど
ボディータッチが多めで少し苦手。





しかも、毎回
本気なのか社交辞令なのかわからない
お食事のお誘いを受ける。




それでも、毎回
そうですね〜〜とか
忙しくてなかなか時間がなくて〜〜
なんて言えば
それ以上は、突っ込まれなかったから




半分は、日常会話で
残り半分は、社交辞令なんだと思っていた。




なのに今日は、何時もと違う会話に
ついウッカリ余計な事を言ってしまい……
何故か、
俺と太輔とヘアメイクさんと衣装さんの4人で
お食事会に行く事になってしまった。




「北山さ〜ん。私、今日が誕生日なんです〜。何時もお食事断られてるんで、ケーキご馳走して下さい。」




俺は、ケーキぐらいならと思い返事をしたら





K「おめでとうございます。そうですね、何時もお世話になってるんでケーキくらいご馳走しますよ。」




「やった〜〜じゃあ今夜、ここでケーキをご馳走して下さい。」




と雑誌を見せられたお店は
テイクアウトのケーキショップではなく
完全にお食事をするレストランだった。




えっ……嘘……
しかも、太輔の前で……。




俺は、てっきりテイクアウトのケーキだと思い
買って来るくらいならと返事をしたつもりが
2人でお食事に行く話に
なってしまうなんて……。




その思いもよらない展開に驚き
咄嗟に太輔の方を見てしまっていた。




太輔も驚いた表情をしていたから
まさか、ケーキの話からお食事に行くなんて
思っていなかったよう。




どう考えても、
この展開はマズ過ぎる……
そこで一瞬で考えた結果




K「今日の夜、藤ヶ谷とご飯に行く約束をしているから悪いんだけれど……」





「そうなんですか〜〜それなら丁度良いじゃないですか〜〜私も衣装さんに声を掛けてみるんで4人でお食事に行きましょう。」




俺が言い終わる前に話だしたかと思うと
4人でお食事に行く事が勝手に決まっていた。




ははは……




このヘアメイクさん少しじゃなくて
完全に苦手。




鏡越しに見えた太輔も仕方ないと言った
表情をしている。




まさか、こんな事になるなんて……




昨日、初デートをしたばかりで
4年越しの想いが叶ったと言うのに
思わぬハプニングが
2人に降りかかってくるとは




完全に俺のジャッチミスなんだけれども……




こんな事に巻き込んでしまうなんて
太輔に申し訳ない気持ちで一杯なる。

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