推しに会える、マジで？3【あんスタ】

95day ページ10

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「瀬名さんっていい体してますね…」

「はぁ!?」

「胸板といい二の腕といい、この腰だって」

「ちょ、俺の体は安くないんだから勝手に触ってんじゃないよクソガキ!!」


もういいでしょと言って私を倒れない程度に軽く押しのけた瀬名さんは顔を赤く染めてそっぽを向く。耳赤いの丸見えですが。

唐突なデレ。瀬名さん顔がいいから何故かこっちまで恥ずかしい。なんとも言い表せない気持ちになって胸の当たりがむず痒くなる。

くそうなんでこんな時ばかりデレが発動するんだ！やめろ！惚れるだろ！ただでさえ1億の顔の時点で反則だと言うのに。

瀬名さんからうつったように赤くなった頬を抑えていればレッスン室の端で仰向けになっていた彼が

「セッちゃんの変態〜」

とゆっくりうつ伏せになって顔を上げる。


「はぁ!?それはどっからどう見てもコイツでしょ〜!!」

「え！私360度変態なの!?もしかして際どい部分が露出してる!?」


それは困る！と思って体をペタペタと確認するように触るが何処も露出はしておらず安堵の息を漏らす。で、何の話しだっけ？


「…Aは相変わらず馬鹿だよね〜」


凛月きゅんは欠伸を噛み殺してそう言うがもはや私にとって凛月きゅんからの暴言はご褒美でご馳走でしかない。ありがとうございます！美味しい!!

凛月きゅんのせいで徐々に瀬名さんからの説教さえも前菜になりかけている事実を受け止めたくない。

そんな瀬名さんは不機嫌そうに眉を寄せているがまだ頬の赤みが引いていないので若干いつもよりも凄みは抑えられている。

セナは美人だから怒ると顔が怖いってレオくんはよく言っていたけどまさにその通りだと思う。

顔がいい人程怒った顔が怖い人はいない。例としてはあきやん先生とか。あぁ、思い出しただけで悪寒が。

両腕をさすっていれば嵐ちゃんに心配されたから鳥肌を見せたら脱いでいたジャージを貸してくれた。

嵐ちゃんのジャージ!!まず渡された時点でお花畑みたいな匂いがふわっと広がった。これが女子力ってものだよ。ちゃんと学びな私。

そして袖を通さなくてもわかるブカブカ感。そうだよね。何だかんだいってKnightsの中で1番身長大きいのって嵐ちゃんだもんね。ちゃっかりだね。本人は気にしてるみたいだから言わないけど私は好きだよ。

そんな思いを込めて嵐ちゃんを見る。全然手が出ないと余る袖をプラプラしていれば嵐ちゃんに｢可愛いッ！｣と勢いよく抱きしめられた。


久しぶりに可愛いって言われた気がする!!

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