現代っ子JKだけど明治で頑張ります【ゴールデンカムイ】

73話　捕獲できない ページ24

「溜め糞からの足跡はこの穴に続いてる」

雪の中に小さな穴が空いている。アシリパさんの言う通り、足跡は穴の中へと続いていた。

「どうやって捕まえる？燻り出すの？」

「この細長いアオダモの枝を使う」

アシリパさんが手にしたのは、やや太めの枝だった。それを持っていた刀で先端を四等分に割る


「枝の先っぽを割り、くさびを打って少し広げておく。『毛よじり』という道具だ。

タヌキの体に押し付けてひねると、毛をからませることが出来る」

「いだだだ！！ 肉挟んでるッ」

アシリパさんが白石くんで実演してくれた。思ったより肉が挟まるらしく、痛そうだ

「杉元、やってみろ。巣穴の奥に突っ込んでタヌキを探るんだ」

「あ！いるぞ！ なんかやわらかいのが」

「よし杉元。回らなくなるまでひねったら、引っ張り出せ」

慎重に枝を引っ張る佐一。すると、だんだん穴からタヌキが出てきた


「出た！！」

「わあっ☆ 可愛い可愛い」

「白石！タヌキを絞め殺せ。でもタヌキは肛門でも息をすると言われているから、この棒を肛門に突っ込むんだ」

「出来るかぁ！！」

「タヌキが落ちそうだぞ！白石くん早く！」

「なんかもう動いてないぞ。死んでるんじゃないのか？」

「タヌキは死んだフリをする！ 気をつけろ白石、頭を噛まれるなよ？絶対に噛まれるなよ？」

え、アシリパさんそれって…フラグじゃない？

「いだーーッ」

わーお、素晴らしいフラグ回収だ、白石くんは案の定タヌキに頭を噛まれた

「あ、逃げられた」

「役に立たねえなシライシ！！」

タヌキが逃げた方向を目で追いかけると、そこにあった茂みが不自然に揺れた

「なんだ！？」

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