十五 ページ16
名前を教えてくれた日から少しづつ会話が増えた。
会話、と言っても私が一方的に話しかける。
質問などして、彼がその質問に短く答えるといった風だ。
でも、ほとんどがよもやで返される。
だけど、最近よもやで返される時はどんな時か分かってきた。
「煉獄さん」
「なんだ?」
「ふふっなんでもないです。」
「よもや…」
こうやって頬を赤くされながらよもやと言う事が多いから、照れてる時だという事。
ふふっ可愛いな
勿論これだけではない。
他にもたくさん知ることができた。
彼は天ぷらの中で好きなのやはりはさつまいも。
それを知ってからこっそりお父さんに頼んでちょっと多めに出せば、いつもより多いさつまいもに目を離さない。
子供のようにキラキラした目をしていた。
そしてお仕事は体を張って人を守ること。
警察とかかな?
うちに来る時はだいたいそのお仕事が終わった後。
よもやさん、煉獄さんの家系は代々そのお仕事をしていること。
そのお仕事に誇りに思っていること。
家族は両親と弟さんの4人だが、お母さんは亡くなっていること。
「私と同じですね」
と話せば
「A殿が可愛らしいのはお母上の遺伝なんだろうな」
とお世辞を言ってくれた。
父と似ていないからそう思ったのだろう。
当たりだ。
私は見た目はお母さん、性格はお父さんと似ているといわれている。
最近こういった嬉しいお世辞も言ってくれて嬉しい。
私が喜んでいるとちょっと眉を寄せてため息をついたりしながら何かボソボソ話しているが気にしていないでいる。
そして、煉獄さんのお父さんはお仕事を今は辞めてしまったが、現役時代は凄い人だったこと。
弟さんはお仕事には残念ながら向いていなかったが、頑張り屋さんで可愛いこと。
見た目がそっくりだとよく言われるそう。
最近、煉獄さんは出世したらしく、お父さんと同じ立場になれたこと。
一番お偉い御方のお館様に期待していると言われたこと。
仕事が少し大変なこと。
いろいろと教えてくれ、初めより仲良くなれた。
気を許してくれるようになったと個人的に思う。
いや、彼もそう思ってくれたのだろう。
たくさん会話が出来るようになっていくうちに煉獄さんは本来無口じゃないと気付いた。
きっと無口だったのは人見知りが激しかっただけなのだろう。
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me(プロフ) - 星流さん» ありがとうございます!涙を流せてもらえたなんて…!本当にありがとうございます!嬉しいです! (2020年8月24日 15時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
星流 - 必読の後からボロボロ涙こぼしながら読みましたぁ。なんかもう面白いけど涙止まらなくて両親に不思議な目で見られましたwこれからも応援しますね!! (2020年8月23日 17時) (レス) id: a0acb0a3f9 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - りなおさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます!キュンキュンしてもらえてよかったです! (2020年8月17日 20時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
りなお(プロフ) - とてもキュンキュンさせていただきました…!本編もこぼれ話も泣いてしまいました(TT)素敵な作品をありがとうございます!続きも、楽しみにお待ちしております。 (2020年8月16日 3時) (レス) id: 712037cba2 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - ママよさん» ありがとうございます!お待たせさせすみません。 (2020年7月12日 18時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:me | 作成日時:2020年4月27日 17時