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「…何してんのぉ？」
部屋に響き渡る、間延びした声。
気だるげに首に手を当てながら教室に入ってきたのは、フロイド先輩だった。
「ふ、フロイド先輩……！」
「…あ、小エビちゃんじゃん〜
え、何で縛られてんの？超ウケる。」
私を見つけたフロイド先輩はぱっと笑顔をうかべ、長い脚を伸ばしてこちらまでやってきた。
「また君か、フロイド……」
リドル先輩は呆れたように溜息をつき、キッとフロイド先輩を睨みつける。
「外の張り紙が見えなかったかい？
今は寮長会議中なんだ。これ以上邪魔をする気なら、キミの首も刎ねてしまうよ？」
「………あはっ、会議ぃ？
金魚ちゃん、これは会議じゃなくて尋問でしょ。魔法も使えない弱っちい小エビちゃん相手に、大人数で寄って
「……なっ！」
「よーしよし、かわいそーな小エビちゃん、俺が助けてあげんね。」
そう言うとフロイド先輩は私の背後に回って、拘束していた縄を解き始めた。
「……あ、ありがとうございます……！」
思わぬ救世主に涙がちょちょ切れそうになる。
ああ〜神様 仏様 フロイド様！
いつもは絶対に嫌だけど、今日はいくらでも締めていいですー！
きつく縛り付けていた縄が解け、私は解放された。
椅子から立ち上がり、出口に向かって走り出す。
……が、すぐ様ぐるんっと何かが私の腰に巻きつき、それを妨げた。
視線を落とせば、フロイド先輩の腕がそこにある。
「………どこ行く気？」
左右で色の違う瞳がじっと私を見下ろす。
「……あのー……は、話が違いませんか……？」
「俺は、"助けてあげる"って言ったんだよ？
"逃がしてあげる"とは一言も言ってないんだよねぇ。」
……雲行きが怪しくなってまいりました。
「……でさぁ、小エビちゃん。
俺も聞いたよ？小エビちゃんの"タイエキ"ってめっちゃすげーんだって、ホント？」
いやああ〜！鬼 悪魔 フロイド・リーチ！
この人は救世主なんかじゃなかった！
最初からこれが狙いだったんだ!!
「し、知りませんよ！そんなの！
デタラメに決まってるじゃないですか！
どうせ周りが勝手に騒いでるだけです……！」
「…あはっ、じゃあ試してみよっか？」
「試すって………わぶっ!!!」
有無を言わさぬ勢いで、フロイド先輩の大きな手が私の顎を鷲掴みにした。
そして、私の顔をのぞき込むように顔を傾け、唇にかぶりついてきた。
あれ？なんで私、こんなことされてんの？？？？
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：わん | 作成日時：2023年12月12日 18時
