11の奇蹟 ページ12
胡「短期間でここまで成長するとは……流石ですね…」
粉々に割れた大きな瓢箪を見て、胡蝶さんは驚いた顔をした。
自分もかなり驚いている。普通に考えて、ただの高校生が、ここまで出来る筈もない。
胡蝶さんはわたしの隣に座って、両手を差し出してきた。
胡「Aさんの刀を見せてもらってもいいですか?」
A「はい。どうぞ!」
胡蝶さんが鞘から刀を抜いた瞬間、わたしは目を見開いた。勿論、胡蝶さんも、刀を見つめて驚いている。
胡「変わっていますね…」
A「気づきませんでした…」
最終戦別以降、あまり刀を触っていなかった為、いつから刀の色と柄が変わったのかは、分からない。
蒲公英色で刀の真ん中には橙色の三日月がある。
胡「故に、前回と会得した呼吸が違うから刀が変わったのでしょうね」
A「前回…?」
胡「えぇ。お館様から聞けば、Aさんは炎の呼吸の派生から出来た、灮の呼吸を会得していたようです。」
お館様って確か、鬼殺隊をまとめる凄い人とかって前に言われたような気がする。
それにしても引っかかる。わたしは、大正時代にタイムトリップして来たわけだ。
それなのに、まるで本当にこの時代に生きている人みたいな…。
もしかしたら、この時代の誰かの体を乗っ取ってしまっているのではないのかな。
胡「気になるようでしたら、炎柱の煉獄さんに尋ねてみるといいでしょう。ちょうど、竈門君も煉獄さんに用事があるみたいですし。」
A「分かりました。その、煉獄さんはどちらへ…?」
胡「今は…」
炭「それなら、俺達と行かないか?」
いつの間にか、竈門君たちが目の前に立っていた。胡蝶さんはふふっと笑うと、静かにどこかへ行ってしまった。
炭「これから、煉獄さんのとこに行くんだが、Aも用があるんだろう?」
A「え、えぇ。」
善「じゃ!Aちゃんも一緒に行こうよ〜!」
我妻君はキラキラした瞳で私に言ってきた。それに圧倒された私は、こくりと頷いた。
善「やった〜!!俺、Aちゃんと一緒なら何処へでも行けるよぉぉ!!!」
すごいくねくねした動きをしながら、飛び回る我妻君に、うざいと言って、嘴平君が拳骨を食らわせた。
善「いったいわ!馬鹿猪!!!」
伊「あ''?」
炭「やめるんだ!2人とも!!!」
相変わらずな3人に私はくすくすと笑った。うちの学校にも、先輩後輩関係なく、仲良い男子達がいるのを思い出した。
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桜の砂糖 - れんかさん» ありがとうございます(^-^) 頑張って治します( ̄^ ̄) (2021年2月16日 13時) (レス) id: eba054e15a (このIDを非表示/違反報告)
れんか - そうなんですね、体調が早く良くなるといいですね!テスト頑張ってください!応援してます!! (2021年2月15日 14時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜の砂糖 | 作成日時:2021年2月7日 13時