ラズベリームースと、それから。 (ページ12)

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宮近くんと会って、

なんだかんだで予定が合わず2週間。

同時に元彼へ荷物を取りにきてほしいと伝えるのを
避けてからも2週間が経過していた

プライベートの宮近くんと会う前に、

「Aーー！久しぶり！！」

「紗南！！久しぶり～！楽しみだね」

「席まじで緊張する！私の名義あんま良くないから
A、期待しないでね…？？」

「当ててもらえただけ感謝です」

アイドルの＂ちゃかちゃん＂と会う日が来てしまった

社会人になって初めてのライブ。

学生時代も何度もライブには行ったけれど、
何かと苦労することが増えた社会人生活の中に
舞い込んできたライブの予定は

言うまでもなく、私の毎日の心の支えだった

わざわざ言うことでもないかと思って
宮近くんにライブ行くって言ってないけど良いよね？

そもそも、予定が合ってまた会えるかなんて
分かんないしなあ、なんて1人考える

「…A！聞いてる？」

紗南に名前を呼ばれ、ハッと我に帰る

「ごめん、何？」

「もー！まつく！近くに来てくれると良いねって！」

「あ、そうだね、うん！
でも前のライブでめっちゃ来たからな～
運使い果たした感はある」

「確かに(笑)うみちゃんも来て欲しい～」

買ったグッズを整理しながら
紗南が嬉しそうにつぶやく

これはこれ、ライブはライブ！

今日は松倉担としてきているんだから楽しもう。

気持ちを切り替え、
紗南とアクスタとを取り出し撮影大会を始めた