ラズベリームースと、それから。 (ページ2)

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2人を包む重い空気の中、たっちゃんが口を開く

「やっと休みがあったと思ったら、その…
趣味、じゃん？俺は結構蔑ろにされてたなと思う」

「それは、たっちゃんがいいよって
言ってくれたから行ってたんじゃん！
あとから文句言うのは違うくない？」

「察するだろ…まぁそんなこんなで、ごめん
お前といるのもうしんどい」

早口でそう言うと立ち上がり去っていく

待ってよ、と
止める気力もなくその場で呆然としていた

1人になり
目の前で湯気が立つほうじ茶ラテを一口飲む

甘さと温かさがゆっくりと身体中に巡るように

少しずつ現実を受け入れる

どうやら私、3年付き合っていた人に振られたらしい

その事実を受け入れた途端、
目から温かいものが流れる

夜とはいえ
カフェにはそこそこ人がいるにも関わらず
目から溢れるものは止まることを知らない

こんなに涙が溢れるくらいちゃんと好きだったのに、

それがなんで彼には伝わらなかったんだろうか

伝えることができなかったんだろうか

考えれば考えるほど涙は止まらず

気付けば声を抑えながら俯いていた